「大谷翔平を歩かせてもリスクはある」敬遠策が裏目に出たブルージャイズ指揮官が嘆き節…打球が挟まる不運と走塁ミスのバーガーは「読みが甘かった」と懺悔
「ここに長くいるけどボールがフェンスに“挟まる”のは初めて見た。ツキがなかった。アディソン(バーガー)は素晴らしいスイングをしたのに結果的に無死二、三塁となり、コンタクトできる打者(ヒメネス)が続いたけど、あと一押しができなかった。運がこちらに転がらなかった」
試合後に指揮官は不運を恨んだ。
同点機は継続したが、佐々木から第7戦の先発が予想されていたタイラー・グラスノーに代わり、今度は痛恨の走塁ミス。一死からアンドレス・ヒメネスの詰まった打球がショートの頭上を襲うが、前進守備を敷いていたレフトのキケ・ヘルナンデスが猛ダッシュしてキャッチ。すぐさま二塁へランニングスローして飛び出していたバーガーの帰塁が間に合わずダブルプレーが成立してゲームセットとなったのだ。
キケの二塁への送球は難しいハーフバウンドだったが、この試合に「9番・二塁」でスタメン出場していたミゲル・ロハスが、うまくカバーして好捕した。
MLB公式サイトによると、バーガーは、その場面をこう振り返って懺悔した。
「彼(キケ)が打球を捕ったことに驚いた。(ヒメネスが)打った打球は、ショートの頭上を越えていくくらいだと思った。あれほど飛ぶとは思わなかったんだ。読みが甘かった。僕がベースから離れ過ぎていたのは明らかだ。辛かった…。少しアグレッシブにいき過ぎた。打球が落ちればホームに生還しよう、同点にしようとしていたし、(キケが)浅い位置にいると分かっていたから三塁に行けるようにもしたかった。彼(キケ)が優れたプレーをしたと思う」
シュナイダー監督はバーガーの飛び出しを責めなかった。
「あれは難しいプレーだったね。キケ(ヘルナンデス)が浅めに守っていて、ワンアウトの場面では、走者は当然、ホームを狙う意識になる。だけど、相手がすごくいいプレーをした。いわゆる“中間距離”の打球だったから本当に判断が難しかった。いいプレー、いい送球、そしてロハスの好守。とんでもない形で試合が終わったよ」
一番の敗因は山本を攻略できなかったことだ。6回5安打6三振1得点。第2戦で完投勝利を許した山本にまたしても抑えられた。併殺が2つ。スプリットを多用してくる配球に戸惑い、3回に、この試合から復帰したジョージ・スプリンガーのタイムリーで奪った1点のみ。6回にはブラディミール・ゲレーロJr.がカーブを捉えたレフト線二塁打などで二死一、二塁の反撃機を作ったが、ドールトン・バーショがスプリットに空振りの三振に倒れた。

