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ピッチクロック違反を取られた大谷翔平は球審に説明を求めたが、その協議中に取ったある行動が全米で称賛(写真・AP/アフロ)
ピッチクロック違反を取られた大谷翔平は球審に説明を求めたが、その協議中に取ったある行動が全米で称賛(写真・AP/アフロ)

「なんて紳士なんだ!」米メディアが称えたピッチクロック違反の大谷翔平が球審との協議中に見せた相手投手への“気遣い行動”…「非の打ち所がない最高の人間」

エンゼルスの大谷翔平(28)が5日(日本時間6日)、敵地のマリナーズ戦に「3番・DH」で出場、投手としては6回で111球投げて3安打8奪三振6四死球の1失点、打者では7回に自らを援護するタイムリーを放ち4-3で勝利投手となったが、投打の両方でピッチクロック違反を取られたことが話題になった。だが、日米のファンや全米メディアが注目したのは、球審にピッチクロック違反の説明を求める協議中に大谷が取った愛らしい気遣いのワンシーンだった。

 相手投手にウォーミングアップ用ボールを手渡す

 

 どんな時でも気遣いを忘れない。
 日米のファンは大谷が取ったある行動に注目した。
 先発の大谷は、1回に1点を失い、なおも一死二塁で4番のカル・ローリーを迎え、セットポジションに入ったところで、パット・ホバーグ球審にピッチクロック違反を宣告された。今季からメジャーで導入された走者がいない場合は15秒、いる場合は20秒以内に投球動作に入らないとボールワンにカウントされるという新ルールだ。大谷は両手を広げ「はあ?」と不服な態度を示した。結局、ボールワンを取られながらもローリーを見逃しの三振に斬って取ったが、1回を終えると、すぐに水原一平通訳を呼んでベンチ前でホバーグ球審に説明を求めた。フィル・ネビン監督も加わり、大谷は実際の投球動作を示しながら、真剣な表情で、何が違反だったのか、投球動作の始動の判断はどこなのかを確認していた。その際、マリナーズの先発のクリス・フレクセンが球審からボールをもらえずイニング間の投球練習ができていないことを知らされると、一瞬、協議をストップ。すぐに球審が腰に下げているボール袋に手を入れてボールを取り出すと、ニコっと笑ってフレクセンにトスしたのである。
 この大谷がとった相手投手を気遣う所作が日米のファンの共感を呼んだ。スポーツイラストレイテッド誌は「大谷が無防備な審判からボールを取り出し(相手の先発投手に渡し)たのには、こんなかっこいい理由があった」との見出しを取り、このシーンを記事化した。
「イニング間に彼がどれだけ気が利いて親切な人間であるかを示す、興味深いわずかな時間があった。大谷、彼の通訳、そして監督が球審と話し込んでいるときに(マリナーズの先発投手に)ボールを渡すために(球審のボール袋から)さっと取ろうと判断した」      
 同誌は、さらに「なぜそうしたのだろうか?相手の投手がウォーミングアップのためのボールを必要としていたからだ。なんて紳士なんだ! MLBのファンたちはその大谷の行為を喜んだ」と続け、ファンの反応の声を紹介した。
「私にはショウヘイが歴代で最も好感を持てる人間に感じる」
「この男にできないことは何だろうか?」
「これは素晴らしい行為だ」
 称賛の声が並んだ。

 

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