なぜ新進気鋭の20歳FW塩貝健人は16億5000万円の移籍金でブンデス1部のヴォルフスブルクにステップアップできたのか…「驚異的な決定率」で森保ジャパンの秘密兵器に急浮上!
NECにさらにフィットし、オランダの環境にも慣れた今シーズン。身長180cm・体重77kgの塩貝の身体に搭載された、前線の中央で踏ん張れる力強さと両サイドやペナルティーエリア内で発揮されるスピード、稀有な得点能力がより高いレベルで融合された結果がゴールの量産に、さらにヴォルフスブルク移籍につながった。
オランダから欧州5大リーグへのステップアップへ向けて、塩貝は「近いうちに」と青写真を描いていた。さらに「最初は中堅クラブでプレーして、いずれはビッグクラブへ」とサッカー人生の設計図を書き直していた中で、予想よりも早い形で、プラン通りの移籍を果たす先にさらなるサプライズが起こる可能性がある。
すでに8大会連続8度目のW杯出場を決めている森保一監督(57)は、6月に開幕する北中米大会に臨むメンバー選考において、経験のある選手か、あるいは勢いのある選手かの選択を迫られたときの決め手に次のように言及したことがある。
「答えがあるのかどうか、ちょっとわからない部分もある中で、同じような力であればさらに上がっていく選手を、と考えられるかなと思う。ただそこ(個人)だけを見ているわけではないし、常にチーム全体を見ている。国を背負って戦うプロの集団として、まずは個の力を持っていて、その上でチームのために、仲間のために、日本のために戦えるという両輪を持っている選手を選んでいきたい」
2005年3月生まれの塩貝は、2028年のロス五輪世代となる。現時点でA代表への招集歴はないが、森保監督が招集した選手に怪我人が出た場合の予備メンバーとして待機していて欲しいと、NECへ移籍した後に何度か声がかかったという。
実際に追加招集には至らなかったが、予備メンバーに名を連ねるのは、イコール、塩貝が北中米大会へのラージグループに入っている状況を意味する。そして森保ジャパンの主力を担う南野拓実(31、モナコ)が昨年末に左膝の前十字靱帯を断裂。全治などは明らかにされていないが、長期戦線離脱は必至となっている。
センターフォワードでプレーする塩貝だが、南野の主戦場で、運動量に加えて得点力も求められるシャドーのポジションでも「プレーできる」という。現時点で塩貝の序列は低いと言わざるを得ないが、5大リーグのひとつであるブンデスリーガで、オランダ時代に引き続いて明確な結果を残していけばおのずと状況が変わり、塩貝が森保ジャパンの“隠し玉”となる可能性が高まってくる。
目標をかなえるには次の代表活動で、なおかつW杯メンバー発表前で最後の活動にもなる3月シリーズに招集される必要がある。そのためにも所属クラブでの活躍は不可欠。すでにロンドンの聖地ウェンブリースタジアムで、強敵イングランド代表との国際親善試合が組まれている3月シリーズへ、塩貝も「(W杯代表入りへの)ラストチャンスだと思う」と自らに言い聞かせている。
大きな夢がかかる新天地の戦いへ。17日(日本時間18日)にも渡独し、メディカルチェックを経てサインする予定の塩貝は、順調ならば日本代表MF佐野海舟(25)らを擁するマインツのホームに乗り込む24日の第19節からピッチに立つ。

