• HOME
  • 記事
  • 一般スポーツ
  • 「ロス五輪に向けてやっている部分はありますけど…」なぜ東京マラソン日本人トップ大迫傑は34歳にして進化を続けているのか?
東京マラソンは日本記録保持者の34歳の大迫傑が2時間5分59秒で日本人トップだった(写真・アフロスポーツ)
東京マラソンは日本記録保持者の34歳の大迫傑が2時間5分59秒で日本人トップだった(写真・アフロスポーツ)

「ロス五輪に向けてやっている部分はありますけど…」なぜ東京マラソン日本人トップ大迫傑は34歳にして進化を続けているのか?

「僕としてはちょうどいいペースで進むことができたかなと思います。今回は第2集団で行くと決めていたので、そのなかでしっかり走りきることができました。東京マラソンは序盤に下り坂があり、橋のところでアップダウンもある。今回は暑かったこともあり、徐々に体力が削られていくなかで、最後はサバイバルレースみたいなかたちになりました。集団のなかで、なるべくトップでゴールしたかったので、他の選手のスパートに乗っかった感じです。上げるというよりも、落ち幅をどれだけ少なくするか。今回はちょっとだけ僕の方が(鈴木より)耐久力があっただけの話かなと思います」
 佐久長聖高校時代は「1番」に強いこだわりを持ち、早大時代は「箱根駅伝」より「世界と勝負する」ことを強く意識した。大学卒業後は海を渡り、米国の超強豪チームで己を磨いた。5000mで日本記録を樹立して、トラックでリオ五輪に出場。その後はマラソンに参戦して、何度もドラマを作ってきた。そして「ラストラン」で臨んだ2021年の東京五輪で6位入賞を果たして、美しい引き際を見せたはずだった。しかし、4年前に現役復帰すると、パリ五輪に出場。現在は〝新たな境地〟に入っているようだ。
「あまりモチベーションはないんですよ。日本記録をたくさん作りましたし、オリンピックも3回出ています。日本記録へのこだわりは持っていなくて、自分の記録を超えるために努力していくしかないと思っています。ロサンゼルス五輪ですか? MGC出場権をいただいたので、それに向けてやっている部分はありますけど、近い時期に北京世界陸上もあります。自分がどこを走ったらワクワクするのか。そういうことを考えながらやっていきたい」
 他の日本人選手よりも一歩先、二歩先を走ってきた男は、日本長距離界で圧倒的なキャリアを積み上げてきた。かつてのようなギラギラ感はなくなったが、「今は自分自身の実力がどこまで伸ばせるかが楽しみですし、後輩たちも頑張っている。世界とのギャップはまだまだあるので、そこを一緒になって埋めていく努力をしていきたい」と〝自分の道を究めていく〟という気持ちは少しも色あせていない。
 今後のレースについては、「1回休んで、考えたい」と具体的な大会名は出さなかったが、「ペース次第ですけど、次は前の方の集団でレースをして、そこで生き残っていくようなレースができたらいいなと思います。リフレッシュしたうえで、秋口のマラソンに向けて、今度は上位で勝負できるようなかたちで準備していきたいです」と話した。

 

関連記事一覧