
「もう1回ロッタンと殴り合うまで辞められない」武尊は11.16有明「ONE 173」でのダイレクトリマッチ熱望もチャトリCEOは「ファンに興味はない」と却下…生き残りをかけた“崖っぷちマッチ”に
総合格闘技イベント「ONE 173」が11月16日に有明アリーナで開催されることが23日、都内で出場選手の一部が参加して発表された。注目は元K-1王者の武尊(33、team VASILEUS)の再起戦。3月に1ラウンドで敗れた元ONEフライ級ムエタイ王者のロッタン・ジットムアンノン(27、タイ)と再戦を望んでいたが、チャトリ・シットヨートンCEOは、「80秒で敗れた試合の再戦にファンは興味はない」と却下。ロッタンとの再戦とONEでの生き残りをかけた“崖っぷちマッチ”となることを示唆した。武尊は「もう1回ロッタンと殴り合うまで辞められない」と強い意思を明かした。なお大会のメインはONEフェザー級キックボクシング暫定王者の野杁正明(32、team VASILEUS)と同正規王者のスーパーボン(34 、タイ)との王座統一戦で、ONEヘビー級MMA世界タイトルマッチも行われる。
武尊はオープンフィンガーグローブ、ベアナックルマッチも辞さず
武尊が帰ってくる。舞台はケージで開催される11.16有明アリーナ「ONE173」。
「日本大会が行われることは嬉しい。僕もそこに出場したい。現役を続行するきっかけにもなる大会。ここでしっかり勝ってロッタンにリベンジするために、この大会に絶対に勝ちたい」
3月23日にさいたまスーパーアリーナで開催された「ONE 172: TAKERU vs. RODTANG」では念願のロッタンと拳を交えたが、開始80秒に、左フックを浴びて撃沈した。
「すぐにでもやりたい。負けている僕からは言えないが、ロッタンもSNSでリマッチの準備ができていると言ってくれた。ボクシングルールでどうかという提案も(SNSで)きていた。受けてもらえるなら、どんなルールでも。オープンフィンガーでもノーグローブでもやりたい」
武尊はダイレクトリマッチ。しかも、キックボクシングのグローブに比べて小さいオープンフィンガーグローブを使ってのルールでの対戦を熱望した。
「キックボクサーのボクシングルールの試合を見てもどうかな?と思う。オープンフィンガーになると一発の重みと危険度が変わってくるのでボクシングとはまた違った展開になる」というのがその理由。だが、「受けてくれるなら(ルールは)なんでも」と「ベアナックルマッチ」さえ辞さないという。
ただチャトリCEOは、今大会でのロッタンとのダイレクトリリマッチを却下した。
「(ダイレクトリマッチ?)ないね。ロッタンとはSNSで話をしているが、さいたまスーパーアリーナで80秒で負けた。もっと(価値を高める実績を)作らなきゃリマッチにファンは興味はない」
プロモーターとしてのシビアな判断だろう。
昨年1月のONEデビュー戦は、当初、ロッタン戦だったが、相手の負傷で急きょ、ONEフライ級キックボクシングタイトルマッチとなりスーパーレック・キアトモー9(タイ)との激闘の末、0-3判定で敗れた。9月にONEフライデーファイトで再起を飾るも、今年3月にロッタンに秒殺されてONEでのビッグファイトではまだ勝てていない。
「次戦はONEでの生き残りをかけた崖っぷちマッチになるか?」と聞くと、チャトリCEOは「私もそう思う。負けたら…(次のチャンスは)わからない」と厳しい見解を伝えた。
内容のある勝ち方をすれば次はロッタン。負ければONEに居場所がなくなる。
ただ「野杁も(ONE転向後)最初は2つ負けた。ちゃんとできなかった。武尊もそう。2回負けた。日本人の皆さん応援してください。武尊は日本のスーパースターです」と応援エールを送ることを忘れていなかった。