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レッドブル角田裕毅がオーストリアGPのフリー走行2回目で7番手(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
レッドブル角田裕毅がオーストリアGPのフリー走行2回目で7番手(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

「一時はフェルスタッペンのタイムも上回る」角田裕毅がオーストリアGPフリー走行2回目で7番手…「他のレース週より自信を持てている」

 F1の今季第11戦、オーストリアGPが27日に開幕し、レッドブルの角田裕毅(25)がフリー走行2回目(FP2)で7番手のタイムをマークした。3戦連続で入賞を逃す不振にあえぎ、更迭論も飛び交う苦境の中で、親会社の本拠地レッドブル・リンクでのレース初日に巻き返しを見せて今日28日の公式予選へ弾みをつけた。

 スペインメディア「角田は堅実な努力を見せた」

 想定外の結果だったからか。
 FP2で1分5秒292をマークし、20台中、7番手につけた角田を海外メディアも驚きを込めて伝えた。
 スペインのF1専門メディア『Fi.com』は「角田が堅実な努力を見せ、ザウバーのガブリエル・ボルトレート、アストンマーティンのフェルナンド・アロンソらを抑えて7番手につけた」と評価。英国のモータースポーツ専門メディア『THE RACE』は、マクラーレン勢に続く3番手につけたレッドブルのエースドライバー、マックス・フェルスタッペン(27、オランダ)を引き合いに出しながらこう報じた。
「FP2全体を通して、角田のペースはそれなりに好調を維持し続けた。トップタイムをマークしたランド・ノリスには0秒712差をつけられたものの、一時は4度の世界チャンピオンに輝いたフェルスタッペンのタイムを上回っていた」
 フェルスタッペンとのタイム差は0秒394。姉妹チームのレーシングブルズから緊急昇格した今季第3戦の日本GP前に、レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務める重鎮、ヘルムート・マルコ氏(82)に課された「0秒3以内」には及ばないものの、FP1における0秒655差からは大幅に縮めた。
 FP1で角田は17番手に甘んじた。トップタイムをマークしたメルセデスのジョージ・ラッセル(27、英国)から19番手のエステバン・オコン(28、フランス)までが1秒以内にひしめく大混戦だったが、与えた印象が悪かった。
 FP1ではランド・ノリス(25、英国)に代わって出走したマクラーレンの育成ドライバー、アレクサンダー・ダン(19、アイルランド)が4番手に入って衝撃を与えた。レッドブルも来週の英国GPのFP1で、17歳の神童アービッド・リンドブラッド(英国・スウェーデン)を角田に代えて出走させる。
若い世代が台頭してくるなかで、角田は3戦連続で入賞とポイント獲得を逃すなど不振にあえぎ、更迭論が飛び交っている。こうした状況を受けて英国のF1専門メディア『F1OVERSTEER』がFP2前にこんな記事を公開した。
「角田には時間切れが迫っている。シーズンの折り返しが近づいているが、彼はまだレッドブルのマシンを飼い慣らせていない。レッドブル側は今シーズンが終わるまで角田のシートは安泰だと保証した。しかし、ここで重要なのはシーズン終了とともに彼とレッドブルとの契約が切れるだけでなく、彼の未来が危険にさらされている点だ。来シーズンのF1界で、角田は完全に居場所を失うおそれがある」
 しかし、角田自身は泰然自若としていた。

 

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