「強行指名の球団が出てくる可能性はある」メジャー挑戦表明の横浜高157㎞右腕の織田翔希を22日のドラフトでサプライズ指名するNPB球団はあるのか…元ヤクルト編成部長の見解は?
プロ野球のドラフト会議が22日に迫る中でメジャー挑戦を表明した横浜高の織田翔希を強行指名する球団が現れるかどうかが注目となっている。ドジャースの大谷翔平も花巻東高時代にメジャー挑戦を表明していたにもかかわらず、日ハムが強行指名し、当時の栗山英樹監督らから球団の育成プランを聞き、一転、日ハム入りを決断したという例もある。果たして今回のドラフトで織田をサプライズ指名する球団は出てくるのか。元ヤクルト編成部長で、コーチとしてもヤクルト、阪神、楽天で故・野村克也氏を支えた松井優典氏に見解を聞いた。
大谷翔平もドラフト4日前に会見を開きメジャー挑戦表明も強行指名され日ハム入り
ドラフト会議を前に各球団のスカウトが他球団の出方に疑心暗鬼となっている問題がある。15日に横浜高で異例の会見を開き「昨日までの(NPB)各球団のみなさまとの面談でもお伝えさせていただきましたが、自分の最終目標である世界一のピッチャー、世界で活躍するという目標に向けて、アメリカの地で挑戦することに決めました」とメジャー挑戦を表明をした157キロ右腕の織田を強行指名する球団が出てくるのかどうかという問題だ。
織田は各球団との面談を終えた上でNPBを経由せずメジャー挑戦することを決意。「マイナーや大学も考えている」とまで固い決意を口にしたが、プロ志望届を提出している以上、NPB球団が指名してはならないというルールはない。
織田は今夏の甲子園では甲子園最速となる156キロをマーク。1回戦では沖縄尚学のドラフト候補左腕の末吉良丞と投げ合い12三振を奪い勝利投手となり、日南学園戦では、6回二、三塁の大ピンチにリリーフ登板して切り抜け、準々決勝の花巻東戦では完封勝利した。
大会後にはU-18代表に選ばれ、アジア選手権の台湾戦に先発して6回3安打7奪三振1失点の好投を見せている。
元ヤクルト編成部長としてドラフトの指揮を執った松井氏は「可能性はある」との見解を示した。
「投手としての素材、潜在能力でいえば、大谷の高校時よりも織田の方が勝っていると思う。今回のドラフトでは大学生の投手に即戦力の力がある候補が揃っていて豊作の年ではあるが、総合ランキングをつければ織田は上位5人には入ってくる。メジャー表明がなければ間違いなく1位で競合していたと思う。ただまだ体も含めて出来上がってはいない。甲子園での投球を見ていても波もあった。大谷やダルビッシュ、山本由伸の成功例を見ればわかるが、NPBを経てメジャーに挑戦した方がいい結果につながるというのが私の考えだ。トレーニング方法や動作解析を使った指導などは、メジャーの方が進んでいるのだろうが、今はほとんどの球団がそのノウハウを取り入れているし、細かい野球の技術は日本の方が学べる。山本由伸の精度は日本で培ったものだ」
そしてこう続けた。
「面談で各チームがどれだけそういうメリットを説明できたかわからないが、まだ説得材料はあると思う。ただし1位をふいにするリスクもあるので、強行指名できるチームは限られてくるが、織田の素材に惚れ込み、サプライズ指名する球団が出てくる可能性はあると見ている。佐々木麟太郎を指名したソフトバンク、メジャー挑戦を表明していた大谷の気持ちを翻意させたことのある日ハム、そして地元横浜で、去年も佐々木麟太郎を指名した横浜DeNAあたりが強行指名する可能性は捨てきれない」

