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阪神が立石を「2番・レフト」で抜擢も打線は機能せず(資料写真・黒田史夫)
阪神が立石を「2番・レフト」で抜擢も打線は機能せず(資料写真・黒田史夫)

「なぜ首位の阪神は王道野球をやらなかったのか」巨人に0-1敗戦でついに0.5差…立石「2番」中野「6番」打線変更が機能せず…残りを阪神10勝9敗、巨人9勝6敗で逆転V許す

首位の阪神が12日、東京ドームでの巨人戦に0-1で敗れてゲーム差が0.5に縮まった。ここ3試合で2点以上得点できていない阪神は立石正広(22)を「2番・レフト」で起用するなど打順を動かしたが機能せず巨人の竹丸和幸(24)、森田駿哉(29)、ライデル・マルティネス(29)に完封リレーを許した。これで4連敗。阪神の連覇に暗雲が漂い始めた。

 立石は2安打も空回り

 ベンチの焦りがスターティングラインナップに反映されていた。藤川監督は、1軍昇格させた立石を「2番・レフト」で起用。近本―中野の不動の1、2番コンビを崩してその中野を6番に置く打順変更を行ったのだ。3連敗中の得点が、2点、1点、1点と、振るわない打線をなんとかしたかったのかもしれないが、その打つ手は空回りした。
 1回だ。先頭の近本が、三塁線を襲う内野安打で出塁すると、2番の立石は初球を簡単に打ちあげてレフトフライに倒れた。森下はストレートの四球を選ぶも、佐藤は二ゴロ併殺打。さらに2回も先頭の大山がレフト前へ出塁するも、中野は送れずにセンターフライ。打順の動いた2人は共に得点圏に走者を送れず、試合後、巨人の橋上監督代行が「立ち上がりは不安定だった」という竹丸を攻略できなかったのだ。
 現役時代にタイトル獲得敬遠のある評論家の一人は「なぜ首位の阪神は王道野球をやらなかったのか」と打線変更に疑問を呈した。
「立石は竹丸から本塁打を打っていて相性の良さを買ったのかもしれないが、ファーストストライクから積極的に打ちにいく早仕掛けのタイプのバッターなので2番には不向きだ。作戦カウントを作れないし、ベンチの選択肢が狭まる。実際、初回のチャンスで初球に手を出して、ベンチが何もできないまま、立ち上がり制球に苦しんだ竹丸を助けた。中野ならまずバントで得点圏へ進めてプレッシャーをかけて、森下、佐藤で勝負できていただろう。阪神はここまで1番から5番までの打線を固定することで勝ってきたチーム。巨人もその並びが一番嫌なのに、なぜ自ら墓穴を掘るような動きをしたのか。どんと構えた野球をすべきだった思う」
 4回からは竹丸を調子に乗せてしまった。6回一死から立石、森下が連続三振。森下は厳しく内角をつかれ、最後はアウトローに手が出ない。 
 7回は、佐藤がスライダー、大山はチェンジアップ、いずれも見送ればボールの変化球に手を出して、連続三振に倒れ、「1点もやらないつもりでマウンドに上がった」という竹丸に7回までスコアボードにゼロを並べた。
 8回は2番手の森田にディベイニー、前川と代打攻勢を仕掛けるも三者凡退。そして9回は、通算250セーブの金字塔を打ち立てたばかりのマルティネスから、先頭の立石がセンター前ヒットで出塁し、代走植田を送るも、続く森下が、フルカウントから三塁併殺打に倒れた。阪神ベンチは、落ちる球での、空振りを恐れたのか、植田にスタートを切らせていなかった。
 前出の評論家は「ベンチの読みまで消極的になっている。焦りが采配に見えてしまっている」と指摘した。

 

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