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去就が注目されていた日本代表MF久保建英の新天地は名門レアル・ソシエダで決定しそうだ(写真・アフロ)
去就が注目されていた日本代表MF久保建英の新天地は名門レアル・ソシエダで決定しそうだ(写真・アフロ)

久保健英が強豪レアル・ソシエダに完全移籍へ…週明けにも発表とスペイン紙報道…その背景とは?

久保のもとへは昨シーズンのラ・リーガ2部で2位に入り、新シーズンから同1部へ復帰するバジャドリード、そしてソシエダからオファーが届いていた。しかし、マドリードでプレーした経験を持つ元ブラジル代表のレジェンド、ロナウド氏が会長を務めるバジャドリードからの期限付き移籍のオファーに対して、久保は断りを入れている。

 もうひとつのソシエダは昨シーズンで6位に入り、新シーズンはUEFAヨーロッパリーグにも出場する。強豪クラブのひとつであり、アピールする機会が多くなるソシエダは過去2シーズンにわたって久保へオファーを出してきた。

 ソシエダはベルギー代表MFアドナン・ヤヌザイ(27)が契約満了に伴って退団し、新シーズンからはプレミアリーグのウェストハムへの移籍が濃厚になっている。ヤヌザイの穴を埋めるアタッカーとして、久保に3度目のオファーを出した。

 2018シーズンから指揮を執る、スペイン出身のイマノル・アルグアシル監督(51)が掲げる攻撃的なスタイルに久保も好印象を抱いているとされるなかで、ソシエダ側が5年契約での完全移籍を望んでいる点がクラブ間交渉でネックとなってきた。

 マドリード側はあくまで期限付き移籍を望んでいるなかで、ここにきて久保がソシエダ移籍の意志を伝えたと報じられた。2019シーズンにマジョルカ、2020シーズンにビジャレアルとヘタフェ、昨シーズンに再びマジョルカと期限付き移籍を繰り返してきた久保が、場合によってはマドリードと別の道を歩んでもいいと望んだ形になる。

 期限付き移籍の場合、クラブが置かれた状況によっては、出場機会に影響してくるケースも出てくる。日本を飛び立って4シーズン目。怪我による長期離脱もあり、2度目のマジョルカを不完全燃焼感とともに終えた久保も勝負をかける意味で、腰をすえてソシエダでラ・リーガ1部とヨーロッパリーグを戦いたいと考えているのだろう。

 平行線をたどっているクラブ間交渉で、マドリード側は買い戻しオプションをつける契約を希望しているとも報じられている。買い戻しオプションとは、一度は完全移籍で手放した選手を優先的に獲得できる権利で、マドリードは久保がブレークした場合に2シーズン後、2024年夏のオプションの行使を青写真として描いているとされる。

 マドリードは新シーズンへ向けたアメリカツアーで、23日にバルセロナ、26日にクラブ・アメリカ、30日にユベントスと対戦する。19日にスペインを発つなかで、久保はアメリカ行きの便には搭乗せず、新天地で始動したいと伝えたという。

 選択肢が限られ、久保自身も移籍する希望を伝えた状況下で、スペインのスポーツ紙『MARCA』の電子版は日本時間15日夜に、マドリード側が最終的に折れ、週明けにも久保の完全移籍でのソシエダ加入が発表されると報じた。

(文責・藤江直人/スポーツライター)

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