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ドイツの主将GKノイアー(左)と17歳の初代表ムココ(右)の2人が会見に出席した
ドイツの主将GKノイアー(左)と17歳の初代表ムココ(右)の2人が会見に出席した

なぜドイツのW杯開幕直前会見で海外メディアから日本戦に関する質問が飛ばなかったのか…GKノイアーが鎌田を要注意指名も

国際サッカー連盟(FIFA)は18日に、カタールW杯の観戦者限定で、さまざまな条件付きながら認められていたビールの販売が、一転して禁止されると発表した。戒律で飲酒が禁じられているイスラム教徒を国民の大半が占めるカタールでは、公共の場での飲酒は違法ととなる。このためカタール側とFIFAとの間で、長く折衝が続けられていた。
 今年9月にカタールW杯の大会スポンサーで、ビールの世界最大手アンハイザー・ブッシュ・インベブの『バドワイザー』の販売が8つのスタジアム内や周辺で認められていた。自国から訪れるサポーターの心情と照らし合わせて、開幕2日前に急転した状況への意見がビアホフ氏へ求められた。質問したのはドイツと並ぶビール大国、イングランドの記者だった。
「決定だけでなくタイミングが理解できない。(サポーターへ)不幸や不安をもたらすだろう」
 ビアホフ氏が異を唱えれば、同じ質問に対してノイアーも首をひねった。
「急な決定は誰よりもサポーターたちが好まない。コミュニケーションという点で考えれば、最初から禁止にすると言った方がよかったのではないか」
 ノイアーには別の質問も待っていた。
 DFBは9月に、7色で構成されるハートマークと『#ONE LOVE』の文字があしらわれたキャプテンマークを国際Aマッチで使用すると発表している。  
 代表戦を通じてさまざまな差別に反対し、多様性を尊重するメッセージを世界へ向けて発信するための措置だった。
 W杯が近づくにつれて、開催国カタールの人権問題が各方面から指摘されていた。イングランドやオランダ、ベルギー、そして連覇を狙うフランスなどのヨーロッパ諸国も賛同したなかで、FIFAは政治的なメッセージを試合に持ち込むととらえかねない行為に難色を示し始めた。
 そうした状況下で、特別なキャプテンマークを巻く覚悟があらためてノイアーに問われた。
「私たちにとって、何も恐れるものはない」
 ノイアーは短い言葉で、カタールW杯が始まっても何も変わらないと強調した。質問は「水曜日の試合でも」と尋ねられていた。つまり日本とのグループステージ初戦を指す。大きな範疇で言えば、海外メディアによる唯一の日本戦へ向けた質問だった。
 そして最後の質問で、日本のメディアから「ブンデスリーガで数多くプレーしている日本人選手のなかで、誰を警戒すべきなのか」が問われた。ムココに「答えるのを譲ります」と向けられたノイアーが名前をあげたのがMF鎌田だった。

 

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