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ドイツの主将GKノイアー(左)と17歳の初代表ムココ(右)の2人が会見に出席した
ドイツの主将GKノイアー(左)と17歳の初代表ムココ(右)の2人が会見に出席した

なぜドイツのW杯開幕直前会見で海外メディアから日本戦に関する質問が飛ばなかったのか…GKノイアーが鎌田を要注意指名も

「鎌田は素晴らしい選手であり、われわれにとっては危険な選手になりうる存在だ。フォワードの後ろ(トップ下)でも深い位置(ボランチ)でもプレーができて、ゴール前のスペースを見つけては侵入してくる彼は日本のキープレイヤーだ。彼の動きを常に警戒する必要がある」
 記者会見に先駆けて行われた全体練習は、冒頭15分間がメディアに公開された。
 まずはゴールキーパーの3人がピッチに姿を現し、ボールを使ったトレーニングを開始した。ノイアーとケヴィン・トラップ(32、フランクフルト)に加えて、腹痛を訴えて合流が遅れていたテア・シュテーゲン(30、バルセロナ)も元気な姿を見せた。
 続いてフュルクルクを除いたフィールドプレーヤーも続々とピッチに足を踏み入れてくる。そのなかには負傷でオマーン戦の出場を見合わせたMFトーマス・ミュラー(33、バイエルン・ミュンヘン)とDFアントニオ・リュディガー(29、レアル・マドリード)の姿もあった。ミュラーとリュディガーは復帰へ向けて、自由練習日にも自主トレで汗を流していた。
 ビアホフ氏はオマーンに苦戦を強いられた理由として、ドイツと3時間異なる時差と中東特有の暑さに慣れていなかった点をあげ、ドイツメディアの酷評を問題なしと一蹴した。
 日本を含めた出場チームの大半がドーハ市内に練習拠点を構えている。対照的にドイツは人里離れた、海風が暑さを和らげる閑静なアル・ルワイスをあえて拠点に選んだ。ビアホフ氏は「大会で長く戦っていけるようなチームスピリットを、この場所で育んでいきたい」とセキュリティーが厳重なホテルを含めて、アル・ルワイスで活動するメリットを強調している。
 2014年のブラジル大会で通算4度目の優勝を果たしたドイツは、4年前のロシア大会では一転してグループステージで敗退している。メキシコ代表との初戦で喫した黒星でリズムを乱され、短期間で立て直せないまま韓国代表との最終戦にも敗れて最下位で姿を消した。
 記者会見では語られなかったが、初戦が持つ重要性は痛いほどわかっている。ドイツは砦をベースに建設された影響で、外観はほとんど要塞に映るアル・シャマル・スタジアムで外界をいっさい遮断し、集中力と一体感を高めながら日本戦へ向けた総仕上げに入る。
(文責・藤江直人/スポーツライター)

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