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発表された2026年北米W杯のロゴ。自由に色付けすることが可能の新発想だが、あまりにもシンプルなデザインに賛否の声が(写真・AP/アフロ)
発表された2026年北米W杯のロゴ。自由に色付けすることが可能の新発想だが、あまりにもシンプルなデザインに賛否の声が(写真・AP/アフロ)

「失敗作だ」「過去最悪」2026年北米W杯の“シンプルすぎる”異色の公式ロゴを巡って世界で賛否の声

 対照的に賛成派の声として同メディアが取り上げたのは、共同開催する3カ国が所属する北中米カリブ海サッカー連盟(CONCACAF)のヴィクター・モンタグリアーニ会長の「このブランディングに興奮しているし、もちろん支持している」くらいだった。つけ加えておけば、モンタグリアーニ会長は6人いるFIFA副会長の一人に名を連ねている。
 イギリスの日刊紙「THE Sun」の見解はさらに辛辣だった。タイトルに「何て失敗作だ。シンプルなロゴにファンが激怒」と打たれた記事で次のように批判している。
「FIFAはロサンゼルスで華やかなセレモニーを開催したが、発表されたロゴは間違いなく失敗作だった。あるファンは『優勝トロフィーに26の数字だけ。何て失敗作だ』と怒りの声をあげ、別のファンは『いままで見たなかで最悪のロゴだ』と続いている。他にも『たったこれだけ?あまりに貧弱すぎる』というつぶやきもあれば、さらに『共同開催する3カ国を象徴するものにすべきだった。これだけは勘弁してくれ』という声も上がっている」
 批判の矛先はロゴを制作した担当者へも向けられている。同メディアは「なかには『スマホで2分もあれば作れる』とグラフィックデザイナーの資質を疑問視する声もあれば、このロゴを作るまでの過程を60秒間の動画で表現したものもあった」と続けた。後者のツイートはパソコンの画面上で、新しいロゴが制作されるまでをコミカルに再現している。
 また問題のロゴが投稿されたW杯公式ツイッターには、日本人のサッカーファンからも「はっきり言ってダサい」や「めっちゃ手抜いたやん」「まってさすがに嘘でしょ」などのリプライが寄せられている。
 世界に賛否を巻き起こしたロゴに込めた狙いを、FIFAはこう説明している。
「優勝トロフィーのイメージと年号は、各開催都市の独自性を反映するためのカスタマイズを可能にし、同時に今後何年にもわたって識別可能なブランド展開も構築する」
 出場国がカタール大会までの「32」から50%増の「48」へ拡大される2026年北米W杯は、アメリカ国内の11、カナダの2、メキシコの3の計16都市を舞台として2026年6月(調整中)に開幕。7月19日に行われる決勝戦まで計104試合が行われる。批判の声が大きいが、世界に興味を引き、話題を提供したという点では成功だったのかもしれない。

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