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レッド、イエローが4枚出た大荒れのラグビーW杯決勝は南アフリカがNZを12-11で振り切り2大会連続4度目の優勝(写真・AP/アフロ)
レッド、イエローが4枚出た大荒れのラグビーW杯決勝は南アフリカがNZを12-11で振り切り2大会連続4度目の優勝(写真・AP/アフロ)

レッド・イエローカードが4枚乱れ飛ぶ“荒れた”ラグビーW杯決勝に賛否両論。南アに11ー12で惜敗したNZのメディアは「逆境に突き落とされた」

 同メディアはケーンの退場を受け入れる一方で、南アのキャプテン、FLシヤ・コリシ(32)が同じく危険なタックルで後半6分にイエローカードをもらいながら、バンカーシステムの結果、シンビンにとどまった判断にも疑問を投げかけている。
 もっとも、残念ながらこの指摘は負け惜しみようにしか伝わらない。
「シヤ・コリシの頭は、確かにアーディー・サベアの頭と激突していた。W杯決勝の舞台で両チームのキャプテンがレッドカードをもらうはずが、TMOはどういうわけか、コリシをレッドカードには格上げしなかった。コリシが一時退場している間、オールブラックスはドラマに満ちた時間帯を迎えたが、逆転を果たすことはできなかった」
 南アはポラードが4つのPGを確実に決めた一方でノートライに終わり、逆に4度目の決勝で初めて対戦相手にトライを許した。NZのライバルで、2027年の次回W杯を開催するオーストラリアのメディア『news.com.au』は南アの試合後のコリシの言葉をまじえながら、死闘となった決勝を中立的な視点で伝えている。
「コリシは試合後に『彼らは私たちを何度も暗い場所へ連れていった。試合開始早々から一人少ない状態で戦いながら、彼らはわれわれに常に大きなプレッシャーをかけてきた』とオールブラックスを称えている。試合を通してオールブラックスが勇敢であったことは否定できないが、南アフリカが勝利に値しなかったと言う人もまたいない」
 南アの勝利はW杯決勝での“ある法則”を証明した。それは前半をリードされて折り返したチームが、後半に逆転して美酒に酔った例が皆無だという歴史だ。南アのメディア『IOL』はこうした点を踏まえながら、南アの4度目の優勝をこう報じた。
「決勝戦ではよくあることだが、雨に濡れたスタッド・ド・フランスで行われた今回の一戦は、ディフェンスが支配する展開となり、そのなかでオールブラックスはキャプテンのサム・ケーンを前半で欠いてしまった。スキッパーがいなくなった状態で、ハーフタイム後にビハインドから逆転して優勝を勝ち取ったチームは過去にいないという歴史を十分に理解していたのだろう。彼らはとぼとぼとした歩調でドレッシングルームに戻っていった」
 近年のラグビー界では安全面の観点から、相手の肩から上に対する「ハイタックル」を厳しく取り締まっている。それを徹底するために今大会から導入された「TMOバンカーシステム」が、明暗を分けた印象を強く残して51日間の熱闘は幕を閉じた。

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