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FA杯準々決勝でリバプールの遠藤航はフル出場を果たすがマンチェスターユナイテッドに延長戦の末、3-4で敗れた(写真:PA Images/アフロ)
FA杯準々決勝でリバプールの遠藤航はフル出場を果たすがマンチェスターユナイテッドに延長戦の末、3-4で敗れた(写真:PA Images/アフロ)

「守備的MFが活躍する試合ではなかった」リバプール遠藤航がフル出場もマンUに延長末3-4でFA杯敗退…現地メディアは辛めの採点

 食い下がるマンUも後半42分に、途中出場のFWアントニー(24)が起死回生の同点ゴールを決める。アントニーの背中に体を密着させ、自由を奪おうとした遠藤だったが、一瞬の隙を突かれて反転を許して右足を振り抜かれてしまった。
 しかし、延長戦前半15分にエリオットが勝ち越し弾を決めて、リバプールが先にリードを奪う。対するマンUも後半7分、再三にわたって決定機を外していたイングランド代表FWマーカス・ラッシュフォード(26)が同点ゴール。そして前述の結末を迎えた。
 リバプールの専門メディア『LIVERPOOL.COM』は、120分間フル出場を果たした遠藤に10点満点中で「6」と、他の選手よりも厳しめに採点した。
「マンUが優勢だった時間帯は彼らの攻撃が遠藤のいる中盤の中央を迂回したからだ。ただ、ボールの扱いはよかったが、ちょっとターンされすぎた」
 地元紙の『LIVERPOOL ECHO』は、スパルタ・プラハとのヨーロッパリーグ・ラウンド16第2戦から中2日という過密日程が響いたとして遠藤に「6」をつけている。14日の試合で遠藤は先発し3点差がついた前半限りでお役御免になっていた。
「ハーフタイム明けはまだ状態がよかったが、延長戦では劇的に疲れていた」
 イギリスのサッカー専門のウェブメディア『90min』は、さらに厳しい「5」をつけた。これはチームのなかで最低タイとなる厳しい評価だった。
「言うまでもなく、この試合は守備的MFが活躍する試合ではなかった」
 全体的に厳しめの採点となったのは、開幕直後の昨年8月下旬に電撃加入した遠藤が、それだけリバプールに必要不可欠な存在となった証と言っていい。
名将ユルゲン・クロップ監督(56)が、今シーズン限りでの勇退を発表しているリバプールはすでにリーグカップを制覇。首位アーセナルを得失点差の2位で追うプレミアリーグ、ベスト8進出を決めたヨーロッパリーグを含めた4冠獲得の可能性があったなかで、2シーズンぶり9度目の優勝を目指したFAカップでベスト4に進めなかった。
 4冠を逃した悔しい敗戦のなかで鉄人ぶりを発揮した遠藤は、イングランドおよびヨーロッパでの戦いを小休止させて帰国の途につく。招集されている森保ジャパンのキャプテンとして、21日に東京・国立競技場で、26日には13年ぶりとなる平壌で開催される北朝鮮代表との北中米W杯アジア2次予選の連戦へ向けて、モードを日の丸に切り替える。

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