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8年ぶりに単独首位に立った中日。立浪監督はキャンプから手応えを感じていた(写真・黒田史夫)
8年ぶりに単独首位に立った中日。立浪監督はキャンプから手応えを感じていた(写真・黒田史夫)

本物?今だけ?中日が8年ぶり単独首位に立てた理由…立浪監督が語っていた再建策…「ビジターでの先取点と与四球の撲滅」

 9回二死から、昨年は怪我に泣いた2年目の田中がラストバッター宮崎の一、二塁間への打球をうまく回りこんでアウトにした。6回には村松が宮崎のショート頭上を襲うライナーをジャンプ一番好捕するなどファインプレーで盛り立てた。
 センターラインの守備力の強化も立浪監督が求めた部分。
 二遊間を徹底的に補強したチーム戦略は、批判も受けたが、ここ2年で、ドラフトでも2022年には2位で明大の村松、6位で亜大の田中、7位で日本新薬の福永と3人の内野手を指名し、開幕前の怪我で1軍登録が1試合もなかった田中を除く2人は出場機会を得た。今回のドラフトでも2位で三菱重工Eastの津田、3位で仙台大の辻本という2人の評判の即戦力ショートを指名し、育成ではロドリゲスを獲得するなど、さらに内野の層を厚くした。立浪監督は、そこに競争力を高めることで、守備力、そしてチーム力のレベルアップをはかろうとした。
 沖縄キャンプから、すでにその手応えはあった。
 指揮官は独占インタビューでこんな話をしていた。
「ちょっと(チーム内で)競争ができるような戦力のチームになってきた。若く楽しみな選手が増えつつある。この2年間、正直、うまくいかなかった。結果の世界で、負けていろんなことを言われるが、今年は戦えるチームになってきたかなと」
 スタメンを見ても、三好、田中、中田、上林と野手の半分が新しい顔ぶれに入れ替わっている。目覚めた“最強”の投手陣に“最弱”を脱却し始めている打撃陣。まだ10試合だが、今のところすべてが立浪監督の描いた構想通りに進んでいる。横浜DeNA以外の4チームは、まだどこも投打ともに整備ができていない状況だけに今稼げるだけ貯金を作っておきたいのが首脳陣の本音だろう。
 小笠原が言う。
「良い流れに乗っていると思います。凄いいい雰囲気で野球ができている」
 今日10日の先発は今季初登板となる左腕の松葉。対する横浜DeNAはプロ初先発となる2021年のドラ1小園。プロの洗礼を浴びせて5連勝で首位固めといきたい。

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