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法廷での水原容疑者のスケッチ。高校時代はサッカー部のGK補欠だったという(AP/アフロ)
法廷での水原容疑者のスケッチ。高校時代はサッカー部のGK補欠だったという(AP/アフロ)

二度と通訳はできない!水原容疑者にMLBが永久追放処分を科す可能性…大谷を事情聴取後に調査も幕引きの方向へ…米紙報道

 MLBは連邦当局の訴追会見を受けて「連邦検事局が水原氏を銀行詐欺で起訴したことは承知している。その調査によると、大谷は詐欺の被害者と見なされており、彼が違法なブックメーカーでの賭けを許可したという証拠はない。また調査では水原氏の野球賭博への関与は見つからなかった。本日開示された情報と、すでに収集したその他の情報を考慮し、さらなる調査が正当化されるかどうかを判断するために刑事訴訟の解決を待つ」とコメントしている。
 連邦捜査局は、大谷から携帯電話の提出と、デジタル機器にアクセスする許可を得た上で、4月2、3日と2日間にわたって事情聴取を行い、水原容疑者との9700件に及ぶテキストメッセージのやりとりを日本語をネイティブに操れる特別捜査官と、日本語の言語学者の協力を得て徹底的に調査した。その結果、スポーツ賭博に関与するやりとりは一切なかったことが確認されている。大谷は3月25日の記者会見で水原容疑者に口座へのアクセスを許可したことなど一切なく、ずっと嘘をつかれ、騙されていたことを証言し、スポーツ賭博及び野球賭博への関与も否定。連邦当局の会見では検事が「大谷は被害者である」とわざわざコメントを出した。
 ナイチンゲール記者は「大谷は、親友を選ぶ趣味と、自らの家計に関して認識が甘かったという点だけが有罪だった」と皮肉を込めて付け加えている。
 ただ家計に甘かったという点については、訴状でも明らかになっている通り、大谷は、口座の管理を会計士や金融の専門家に任せており、決して無頓着でいたわけではなかった。その会計士や金融の専門家が税務の関係上、年俸が振り込まれていた口座をチェックすることを求めたが、水原容疑者が対応して「税務上の問題が起きるような取引はなく、大谷自身が非公開を希望している」とアクセスを拒否。外部のチェックが入らないように工作していた。大谷は、年俸の支払いとは別にスポンサーフィーなどが振り込まれる口座を持っていて、そちらへは、本人も管理を任せていた会計士らもアクセスできていたようだが、1600万ドル(約24億5000万円)以上の大金を盗まれていたことには気がつかなかった。
 銀行詐欺罪は、最大禁錮30年、もしくは同罰金100万ドル(約1億5300万円)、あるいは両方が科せられる重罪。ただ水原容疑者の代理人弁護士のフリードマン氏は、罪を認めた上での司法取引の交渉を行っていることを明かしており、ニューヨークタイムズ紙によると「6年から10年の実刑に軽減される可能性がある」という。罪状認否は5月9日に行われる予定となっている。

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