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  • 「オレは井上尚弥より勝っている。クロフォードやデービスのようにだ」なぜ来日した“優等生”ネリは真っ黒な“悪童”に豹変したのか…モンスターはビッグマウスを歓迎
5.6東京ドーム決戦に向けて来日したルイス・ネリが羽田空港で囲み会見に応じた
5.6東京ドーム決戦に向けて来日したルイス・ネリが羽田空港で囲み会見に応じた

「オレは井上尚弥より勝っている。クロフォードやデービスのようにだ」なぜ来日した“優等生”ネリは真っ黒な“悪童”に豹変したのか…モンスターはビッグマウスを歓迎

 根拠もある。米国テキサス州エルパソで厳しいトレーニングを積み、懸念される体重管理も順調に進めてきた。
「オレはパワフルだ。体重は128パウンド(58.06キロ)くらい。この旅で少し増えたかもしれないが問題はない」
 ネリの言葉を信じれば、スーパーバンタム級のリミット55.34キロまで残り3キロを切っていることになる。実際、かなりシェイプアップして見えた。
「1グラムでもオーバーしたら試合をしない」と断言している大橋陣営は、ネリが体重超過を犯した場合の代替選手として第1試合に元IBF世界同級王者で、WBOアジアパシフィック同級王者のTJ・ドヘニー(豪州)を組み込んだ。プレッシャーをかけられたネリが、体重管理に神経質になるにも当然だろう。
 また試合16日前の来日は「時差、気候に慣れるためだ」という。これが会見も含めて4度目の来日。時差調整にかかる日数も把握しているのだろう。
 対する井上は、ネリのコメントを目にした後、SNSに「そのくらいの意気込みがなきゃね。ワクワクしてきた、、、」と投稿した。
 先日の公開練習の際にも、米メディアに対する発言内容を聞き「そっちのネリが本物ですね」と落ち着いた様子で受け流していた。試合を盛り上げる挑発は大歓迎。ただリング上の戦いに影響が出るような挑発に乗るつもりはない。
 19日に招聘していた2人のメキシコ人パートナーのスパーリングを打ち上げ、「手応えは十分ありですね。この高いレベルの相手たちに自分のボクシングを当てはめることができた。ネリそっくりなタイプはいないが、こういった選手たちに自分のスタイルやボクシング、やりたいことを当てはめることができたら、もちろんネリにも通用する部分はあると思う。もうバッチリですね」とコメントを伝えていた。
 ネリは、米メディアに井上に勝てば、元WBA&IBF世界同級王者だったムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)との試合を最後に引退する考えがあることを明かしていた。
「おそらくそうなる。今年の末には引退だ。なぜ?やりたいことは他にもある。だが、5年後にも同じことを言っているかもな」と不敵に笑った。
 ドーピング違反などルール違反さえしないのであれば、パンテラ(黒ヒョウ)のニックネーム通り、本性をむき出しにした“ブラックネリ”の方がおもしろい。

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