「偉大な投手は結局なんとかするんだ」パドレス5番打者が「投げ心地が良くない」大谷翔平の5回無失点に“お手上げ”…リアル二刀流での8号先頭弾に敵将も「投手がコントロールできない部分だ」
ドジャースの大谷翔平(31)が20日(日本時間21日)、敵地でのパドレス戦に4月22日(同23日)のジャイアンツ戦以来のリアル二刀流となる「1番・DH兼投手」でスタメン出場し、打っては初回に8号となる先頭打者アーチ、投げては5回88球、3安打4奪三振無失点で今季4勝目をマークした。防御率は0.73まで下がり、規定投球回数に1イニング足りないが、両リーグ通じての“隠れ1位”となった。首位攻防戦に負け越した同地区ライバルチームからは賞賛の声が相次いだ。
「今後につながる1本(8号先頭打者アーチ)だった」
投手専念が3試合続いていた大谷が約1か月ぶりとなるリアル二刀流でいきなり魅せた。1回の第1打席。今季ここまで5勝1敗だったランディ・バスケスが高めに投じた初球の95.5マイル(約154キロ)のフォーシーム。おそらく見送ればボールゾーンのその球を大谷がすくいあげた。
右中間テラス席にギリギリで飛び込む8号先頭打者アーチ。
映像メディア「Bleed Los: Dodgers & MLB News Podcast」によると大谷は「見送ろうかなと思っていたんですけど来た時に反応で打てたようなホームランではあったので今後につながる1本だった」と振り返っている。
待ちに待ったリアル二刀流にテンションが上がったわけではない。
「投げるだけだからといってテンションが下がるということもない。トータルで出るからといって必要以上に逆にテンションが上がるということもない本当に1つの仕事として自分の役割として捉えている」
MLB公式サイトによれば投手による先頭打者アーチは史上2度目。一度目は、もちろん大谷で、昨季のブリュワーズとのリーグ優勝決定シリーズの第4戦で放ったものだ。
同サイトは、バスケスの「大谷への初球被弾の後、自分の攻め方自体は維持できたと思う」というコメントを紹介している。
また映像メディア「Marty Caswell MartyTimeTV」によるとパドレスのクレイグ・スタメン監督は、その大谷の先制パンチをこう評した。
「相手(大谷)は初回先頭打者初球ホームランを打ったけど、あれは投手としてはコントロールできない部分だ。初球でストライクを投げたらそれを相手が仕留めた。ランディは、他のイニングで被害を最小限に抑えてくれた」
そして大谷が援護点を送った「投手大谷」は苦しみながら5回を無失点に抑えた。1回から3回までパーフェクト。
だが、大谷は「投げ心地自体がそんなに良くなかった。自分の中でのパフォーマンスのレベルとして高いものが出せるかどうかが一番しっくりきてなかった」と感じていたという。
その不安が表に出たのが3-0で迎えた5回だ。
先頭の途中出場のブライス・ジョンソンにポテンヒットをレフト前へ落とされ、続くニック・カステラノスに158キロのフォーシームをライト前へ運ばれた。エンドランを仕掛けられていて、無死一、三塁となった。ラモン・ラウレアーノは、投手ゴロに打ち取るも、大谷は一度三塁走者を牽制したため、二塁へ送球するも併殺は取れなかった。そして続くフレディ・フェルミンの打席で盗塁を許し、しかも痛恨の四球を与えてしまう。
一死満塁。一発が出れば逆転のシチュエーションでタティス・ジュニアを打席に迎えた。だが、パドレスのスーパースターは、ここまで200打席を越えて、まだ本塁打がなく、大スランプのトンネルにいた。
投手コーチがマウンドにきて間をとった。ムーキー・ベッツが打者を指差しながら大谷に檄を飛ばす。おそらく「打者に集中しろ!」とでも助言したのだろう。

