「池山は、はしゃぎ過ぎだ。どうにかしろ!」ヤクルトのレジェンドOBが快進撃の”光と影”を忖度抜きで分析…「先発が弱く最終的には定位置に落ち着きそうだが開幕の勢いで上位に食い込むかも」
ヤクルトの快進撃が続いている。開幕からカード一巡目を終えて阪神以外に勝ち越して10勝4敗の貯金6で2位。今季から新監督に就任した池山隆寛氏(60)の喜怒哀楽を前面に出したベンチ内でのパフォーマンスも話題になっている。巨人OBで、かつてヤクルトで監督を務め日本一にもなった広岡達朗氏(94)が忖度抜きで、その快進撃を分析した。
「バントは投手にはさせなきゃいかん」
ヤクルトの勢いが止まらない。
昨季の覇者である阪神との3連戦こそ1勝2敗で負け越したが、東京ドームでの巨人戦に2勝1敗と勝ち越した。
初戦こそルーキーの竹丸に6回途中まで1失点に抑えられ2-3で競り負けたが、第2戦では1回に3番で起用した高卒(常葉大菊川)3年目の捕手である鈴木の2点タイムリー三塁打で先制し、7回には不振だったサンタナに一発が出て逆に3-2でやり返した。
そして3戦目は7回一死まで高梨がパーフェクト。8回には、ドラフト4位(慶応大―トヨタ自動車)の増居を投入するサプライズ起用をみせて、新守護神キハダにつなぐ完封勝利。
池山監督のマジックが次から次へと成功している。しかも、指揮官はベンチ内で、喜怒哀楽を前面に出して、大声を出して飛び上がり、ガッツポーズを繰り返す。ノリノリの池山劇場である。
「声が出なくなった」と池山監督の声もガラガラだ。
1976年のシーズン途中からヤクルトの監督を務め、1978年に球団創設初優勝、初の日本一に導いた広岡氏も”後輩監督”に注目している。
「池山は、ちょっとはしゃぎ過ぎだ。あれはどうにかしろ。ネックウオーマーで顔を隠すのもいかがなものか」と厳しい指摘をした上で、こう評価した。
「名前も顔も知らない若手をどんどん起用して勢いに乗っている。ベンチの雰囲気もいい。そういう若いチームを池山がまるで子供みたいに選手と一緒になってワイワイやってうまく乗せている。決して調子はよくないが、オスナ、サンタナも要所では打つ。投手では抑えのキハダがいい。あれだけボールが速いと慣れるまで打てんよ。GMの青木とのコミュニケーションもうまくいっているのだろう。巨人戦の第3戦では僅差リードの大事な8回のセットアッパーにルーキー増居を初登板させた大胆な采配には驚いた。高津が6年も監督をやってチームはマンネリ化していた。世代交代が課題のチームを躊躇せずに思い切って若手に切り替えた手法は評価できるし、村上がいなくなったことを今のところ感じさせていないじゃないか」
主砲の村上がポスティングでホワイトソックスに移籍、山田、塩見、内山らの主力が、怪我で開幕に間に合わず、三塁の戦力として計算していたドラフト1位(法政大)の松下もキャンプ中の怪我で開幕1軍に登録されなかった。戦力は整っていないが、伊藤、岩田、増田、武岡、赤羽、鈴木、古賀ら若手野手の大胆な起用でヤクルトは、阪神以外の全球団に勝ち越す開幕ダッシュに成功した。岩田は3割、増田は7打点、伊藤も6打点をマークしている。

