
「佐々木朗希はエレクトリック(衝撃的)だった」無失点デビューを許したレッズ主力が称賛の嵐…最速159.8キロに“宝刀”が冴えて5奪三振…「真のスプリット。フェードアウトした」の声も
ドジャースの佐々木朗希(23)が4日(日本時間5日)、アリゾナ州グレンデールでのレッズ戦の5回からオープン戦初登板、3イニングで46球を投げ、2安打2四死球無失点、5奪三振の圧巻の内容で実戦デビューを飾った。対戦したレッズの主力からは「厄介だ」「(球質が)重い」「エレクトリック(衝撃的)」などの称賛のコメントが並んだ。佐々木は11日(日本時間12日)のガーディアンズ戦に登板し、19日の東京ドームでのカブスとの開幕第2戦先発に備える。
ロバーツ監督も「この春見た中で最高」と絶賛。3.19東京ドーム先発へ
名刺代わりの160キロ級のストレートだった。
「いい集中力でいいフォームでいい強さで投げられた」
山本由伸の後を受けて5回からメジャー初マウンドに上がった佐々木は、7番打者のノエルビ・マルテの初球に99.2マイル(159.6キロ)を表示したストレートを外角低めに投じて遊ゴロに打ち取った。次打者のオースティン・ウィンズには高めに浮いた98.8マイル(159.3キロ)のストレートを逆方向へ運ばれ、続くバントの構えを見せたスチュアート・フェアチャイルドには内角に変化球が抜けてぶつけてしまった。得点圏に走者を背負い、1番の左打者TJ・フリードルを迎えたが、ストレートとスプリットで追い込み、カウント1-2から捕手のサインに首を振って86マイル(138.4キロ)のスプリットで見逃し三振。二死からマクレーンも99マイル(159.3キロ)のストレートでまずストライクをとり、内角低めのスプリットで見逃しの三振に仕留めると、ファンからの大きな拍手が起きた。
続く6回は、昨季の盗塁王者でオールスター出場遊撃手のエリー・デラクルーズにストレートを逆方向のレフト線へ運ばれて二塁打を許す。だが、4番のオースティン・ヘイズには、ストレートで空振りをとり、フルカウントにしてから外角ストレートで見逃しの三振。さらに四球と、スプリットがワンバウンドになるワイルドピッチなどで二死二、三塁となったが、2打席目のマルテを98マイル(157.7キロ)のストレートで押し込みファーストへのファウルフライに打ち取ってホームベースは踏ませなかった。
ラストイニングとなる7回は、ウィンズを落差のあるスプリットで空振り三振、ロドリゲスを一塁ゴロ、カルロス・ホルヘには、ライトポールギリギリに特大のファウルを打たれたが、動じることなく外角へのスプリットで空振り三振。佐々木はクルッと、その場で回転して、表情を変えることなくマウンドを降り、ベンチでデーブ・ロバーツ監督とハイタッチした。
「ワクワクした気持ちと不安のどっちもあったが、マウンドに上がってから集中して噛みしめながら投げることができた」
佐々木はホッとした表情を浮かべた。
「球速が上がってこない」という課題を突き付けられていた中で、最速が先日のライブBPより2キロアップの159.8キロをマーク。なによりストレートの平均球速が98マイル(157.7キロ)、スプリットで85.8マイル(138キロ)、スライダーで時速83.3マイル(134キロ)を記録したことを自己評価した。