
「結果は“いまいち”だったが前進できる材料はいっぱいあった」大谷翔平が663日ぶりの復帰マウンドに手ごたえ…1回28球2安打1失点も最速は161.2キロをマーク
ドジャースの大谷翔平(30)が17日(日本時間18日)本拠地でのパドレス戦で、「1番・投手」のリアル二刀流で先発出場し、663日ぶりの復活マウンドに立った。1回、28球を投げて2安打1失点。逆球やボールが引っ掛かりコントロールはベストではなかったが、最速は161.2キロをマークするなど、2度の右肘手術の影響を感じさせないスピード、球威、キレをアピール。試合後のフラッシュインタビューで「結果は“いまいち”だったが、前進できる材料はいっぱいあった」と手ごたえを口にした。
失った1点は自らのタイムリー二塁打で取り返す
まるで映画のワンシーンのような感動的な歓声を受けてリアル二刀流スターがマウンドに戻ってきた。2023年8月23日のレッズ戦以来、663日ぶりの復帰マウンド。2023年9月の2度目の右肘手術を経て帰ってきた大谷は、ノーワインドアップ投法となり、よりショートアームに変化していた。注目の先頭タティス.Jrへの初球は、真ん中低めの97.6マイル(約157キロ)のシンカーでファウルとなった。フルカウントから99.1マイル(約159.5キロ)のフォーシームでつまらせたが、センター、パヘスの打球判断が一瞬遅れたため、ポトリと落ちるヒットとなった。
続く2番は3年連続首位打者のアラエス。その初球はフォーシームが指にひっかかって暴投となり、走者が得点圏に進んだ。そしてドジャースタジアムをどよめかせたのが4球目。内角低めのフォーシームが、この日、最速となる100.2マイル(約161.3キロ)を表示したのだ。ただボールとなり98マイル(約157.7キロ)のシンカーをセンター前へ運ばれてしまう。
無死一、三塁のピンチを背負い、迎えたパドレスのチームリーダーの3番マチャドは、今季打率。316、10本塁打、43打点。ここで場内大ブーイングの“事件”が起きる。
カウント1―2からのスイーパーにマチャドはハーフスイング。明らかにバットは出ていたが、セーフの判定。大谷は両手をあげてクビを振り不満の態度を示した。続く5球目は、大谷が大きな声を出して、外角へ投じたフォーシーム。またしても100マイル(約160.7キロ)を表示し、再び場内をどよめかせた。結局、ボールとなり、スイーパーを片手でうまく運ばれてセンターへの犠牲フライを許してしまった。
だが、大谷はこれ以上崩れなかった。
4番のシーツは、フルカウントから内角低めの98.9マイル(約159.2キロ)のフォーシームで詰まらせてのセカンドゴロ。続くボガーツは、シンカーで完全に打ち取って、ボテボテの打球を三塁のマンシーがうまくさばいた。