• HOME
  • 記事
  • サッカー
  • 「日本がスコットランドの”W杯熱”を醒めさせた」前半”Bチーム”の日本にホームで敗れた地元メディアが嘆く
伊東純也の決勝ゴールでスコットランドを撃破した(写真・ロイター/アフロ)
伊東純也の決勝ゴールでスコットランドを撃破した(写真・ロイター/アフロ)

「日本がスコットランドの”W杯熱”を醒めさせた」前半”Bチーム”の日本にホームで敗れた地元メディアが嘆く

 サッカーの日本代表が28日(日本時間29日)、W杯イヤーに入って初めての国際親善試合に臨み、スコットランド代表に1-0で勝利した。敵地グラスゴーのハムデン・パークに乗り込んだ日本は後半39分、自陣から延べ9人が9本のパスを繋ぐ鮮やかな攻撃でMF伊東純也(33、ゲンク)が決勝ゴールを決めた。昨年11月の欧州予選最終戦で劇的な勝利を収め、28年ぶりのW杯出場を決めたスコットランド及び英国メディアは、前半に実質的な“Bチーム”を先発させた日本に喫した黒星を「日本がスコットランドのW杯熱を醒めさせた」と悲観的に伝えた。

 伊東純也が決勝ゴールで1-0勝利

 スコットランド代表の聖地ハムデン・パークで鮮やかな攻撃が展開された。
 両チームともに無得点の均衡を破った、後半39分に伊東が決めた決勝ゴールをさかのぼっていくと、スコットランドのロングパスのこぼれ球を自陣の中央で拾ったDF谷口彰悟に行き着く。そして、34歳のベテランを起点に延べ9人が9本のパスをテンポ良く繋ぎ、18秒後に敵地を沈黙させる光景が生まれた。
 谷口からパスを受けたDF橋岡大輝(ヘント)が、まず右タッチライン際の伊東へ縦パスを送る。伊東は中央へ降りてきたFW上田綺世(フェイエノールト)とワンツーを成功させながら中央へシフト。ボールは伊東からシャドーの中村敬斗(スタッド・ランス)、さらに左ウイングバックの三笘薫(ブライトン)へと渡る。
 その間にDF鈴木淳乃介(コペンハーゲン)が内側のラインを猛スピードでオーバーラップ。相手ペナルティーエリア内の左側へ侵入したところで、三笘からのパスをワンタッチでゴール中央へ折り返す。代表初招集のFW塩貝健人(ヴォルフスブルク)はうまくパスを収められなかったものの、これが幸いしてボールは小さく落ちた。
 そこへ走り込んできたのが伊東。そのままシュートを打たず、ワンタッチから右側へ小さく動かしたプレーを英国の公共放送局『BBC』が称賛した。
「スコットランドのゴールキーパー、アングス・ガンは自身から見て左側にシュートを打たれると予想した。しかし、これは最悪の判断だった。伊東はガンの思考回路の逆を突く形で、ゴールの左側に照準を定めた。案の定、重心を傾けていたガンは体勢を崩しながら必死にもがいた。しかし、伊東のシュートは必死に残したガンの右足をかすめてゴールに吸い込まれた。日本は素晴らしいパスワークでスコットランドのペナルティーエリア内にボールを運び、途中でパスに関わった伊東が最後を締めくくった」
 同メディアはさらに、意表を突いて攻撃参加してきた鈴木淳にクロスを通させてしまったDFジャック・ヘンドリーのコメントも伝えている。
「非常に良い教訓になった。日本はとても強いチームであり、僕たちがW杯に臨む上でこういう相手と戦いたかった。厳しいテストになることはわかっていたし、実際に結果は芳しくなかった。彼らはボールを本当にうまく動かす。でも、W杯のグループリーグでブラジルやモロッコと戦う僕たちは、多くのことを学ぶことができた。僕たちにはまだまだ改善すべき点が多くあるけど、きっとうまくやっていけるはずだ」
 昨年11月18日に、場所も同じハムデン・パークで行われたデンマーク代表とのW杯欧州予選のグループC最終戦でスコットランドは奇跡を起こした。
 退場者を出したデンマークに追いつかれ、2-2のまま迎えた後半アディショナルタイム。このまま引き分ければデンマークの1位突破が決定し、スコットランドはプレーオフに回る。万事休すか、と思われた矢先の同3分と9分に連続ゴール。劇的な勝利で1位突破を決め、1998年のフランス大会以来、28年ぶり9度目のW杯出場を決めた。

 

関連記事一覧