「それは禁止行為だ!」メッシらがイングランド戦後に掲げたフォークランド紛争の政治的メッセージ横断幕が物議…英メディア「傲慢だ」と非難…FIFAから処分の可能性
サッカーのW杯準決勝が15日(日本時間16日)、米アトランタで行われ、アルゼンチンがリオネル・メッシ(39)の2アシストの活躍などでイングランドに2-1で逆転勝利し連覇へ王手をかけた。だが、試合後にアルゼンチンのメンバーが1982年の両国間のフォークランド紛争に関係する政治的メッセージの横断幕を掲げる問題行動を起こした。FIFA(国際サッカー連盟)は、これらの行為を禁止しており、今後、処分の対象となる可能性が出てきた。
「Las Malvinas son Argentinas(マルビナスはアルゼンチンのもの)」
アルゼンチンの大手メディア「Ole」が「史上最も歴史的意味のある勝利」と絶賛した劇的勝利。アルゼンチンは0-1の劣勢から後半40分にメッシからのパスを受けたエンソ・フェルナンデスが芸術的な同点のミドルシュートをゴール左へ叩き込み、さらにアディショナルタイムに入ると、またメッシのクロスにラウタロ マルティネスがヘッドを合わせて逆転。試合後、メッシはピッチに座り込み、何度もガッツポーズを繰り返して連覇に王手をかけたビッグゲームに心を震わせた。
だが、その後のピッチでアルゼンチンのメンバーは物議を醸す行動に出た。
スタンドのファンから「Las Malvinas son Argentinas(マルビナスはアルゼンチンのもの)」と書かれた横断幕を受け取ると、メッシらメンバー全員でその横断幕をサポーターに向けて掲げたのだ。
マルビナスとは、南大西洋にある島々で、イギリスでは「フォークランド諸島」、アルゼンチンでは「イスラス・マルビナス」と呼ばれ、この諸島は1833年以来イギリスによって管理されていたが、アルゼンチンが領有権を主張して1980年代に対立が激しくなった。ついに両国間に軍事紛争が起きて1982年4月2日から6月14日までの74日間続いた。紛争では、計907人が死亡し、その内訳はアルゼンチン人649人、イギリス人255人、島民の民間人3人だった。現在もフォークランド(マルビナス)諸島の管理権はイギリス側にある。
そういう政治的背景のある両国の対戦だっただけにアルゼンチンが準々決勝でスイスを破り、準決勝でのイングランド戦が決まった際には、一部の選手が「マルビナスのために、ディエゴ(マラドーナ)のために、そしてレオ(メッシ)の最後の大会のために」と大合唱。この日は、国会斉唱時に、アルゼンチンサポーターが「飛び跳ねない者はイングランド人だ」というチャントを歌い、イングランド国歌をかき消して、イングランドの選手が不快感を示すシーンもあった。
英「ザ・サン」によると、試合後、アルゼンチンのMFレアンドロ・パレデスは、フォークランド諸島について「永遠にアルゼンチンのものだ」と強調したという。
またアルゼンチンの副大統領のビクトリア・ビジャルエル氏はSNSに「これは単なる1試合ではなかった」とアルゼンチン兵士と見られる映像を添えて投稿。
「フォークランド諸島はアルゼンチンのものだ。彼ら(FIFA)はスタジアムに(横断幕を)持ち込むことを禁止した。しかし、私たちが心と血の中にそれを持っていることを忘れていた」と、アルゼンチンの選手の行動を支持した。
副大統領が明かしたようにFIFAでは、政治的メッセージを禁止しているため、個の行動は物議を醸すことになった。
FIFAは「政治的、侮辱的、または差別的な性質を持つ横断幕、旗、チラシ、衣服、その他の物品」の持ち込みを禁止している。

