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韓国を3-0で破り森保監督が初タイトルを手にしたが、元日本代表FWの城氏は「W杯の代表メンバーに食い込んでくる新戦力は見つからなかった」と厳しい評価(写真:森田直樹/アフロスポーツ)
韓国を3-0で破り森保監督が初タイトルを手にしたが、元日本代表FWの城氏は「W杯の代表メンバーに食い込んでくる新戦力は見つからなかった」と厳しい評価(写真:森田直樹/アフロスポーツ)

城氏が語る「森保J初のタイトル奪取もW杯代表26人に入ってくる新戦力は見つからなかった」

 私は、今大会で26人のメンバー入りをアピールができる可能性があるのは、この藤田と岩田のJリーグでトップを走る横浜F・マリノスのダブルボランチのコンビだろうと考えていた。森保ジャパンのボランチには、遠藤、守田、田中碧がいて、柴崎、板倉が追うが、ここは、チームの心臓部分。ハードワークを求められ、疲労などを考慮するとW杯を戦う上ではバックアップメンバーを厚くしたいポジションだった。 うまくボールをさばき、ボランチ同士のポジショニングはもとより、攻守のバランスをコントロールでき、攻撃の起点にもなれることを藤田、あるいは岩田がアピールできないものかと期待していたが、既存のメンバーを超えるまでにはいかなかった。

 大会3ゴールの相馬も存在感を示した。だが、左ウイングは、南野、三笘とタレントが揃っている激戦区。右ウイングには伊東がいる。彼らと比較すると相馬にも飛び抜けたものはない。9年9か月ぶりに代表復帰した宮市は、中国戦で目立つスピードを見せたが、途中出場となったこの日は、膝を痛めて途中交代。チャンスをものにできなかった。

 ワントップでプレーし相馬と並んで大会得点王となる3ゴールをマークした町野も物足りなかった。大迫のコンディションに懸念があり、森保監督としては、ワントップのポジションに新しい風を吹かせたかったのかもしれないが、町野のところにボールが収まらず体を張ったプレーもできていなかった。  パワープレーで逃げきる、あるいは、追い詰められた状況で押し込むためのスペシャルなオプションを任せたいと思える特長や武器を持った選手もいなかった。

 おそらく森保監督の頭の中では、26人のメンバーは決まっており、W杯のグループリーグの3試合をどう戦うかのシミュレーションも始まっているのだろう。今大会で逆転優勝は遂げたものの、その構想を練り直すほどのインパクトを森保監督に与える選手は、どのポジションにもいなかったというのが、現実ではないだろうか。  最後に精彩に欠いた韓国についても記しておきたい。

 

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