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前日オッズ5番人気のディフェンディング王者エフフォーリアは有馬記念で復活できるのか?
前日オッズ5番人気のディフェンディング王者エフフォーリアは有馬記念で復活できるのか?

今日、有馬記念…前王者エフフォーリアは復活ドラマを演出できるのか…5頭が前日オッズ10倍を切る“戦国レース”

 

 今回の有馬記念での復活へ向けて陣営は、あらゆる手段を講じている。
宝塚記念後は、北海道・苫小牧市にあるノーザンファーム空港牧場にまで戻し、心身ともにリフレッシュ。期限を設けず、ゼロから再出発した。間に合えば出走予定だった10月の天皇賞・秋を見送ったのも完調を求めたからだ。
 主な改善点は右トモの歩様。蹄もしっかりとケアし、走るフォームも修正した。そのかいあって10月半ばには有馬記念への参戦プランが動き出し、その後はノーザンファーム天栄に移動。12月初旬から美浦トレーニングセンターに帰厩し、時計を出し始めた。
 有馬記念に向け、日増しに状態を上げており、1週前の追い切りでは主戦の横山武史騎手がまたがって、美浦ウッドコースで3頭併せの真ん中。馬の間に入れたのは気合を乗せるためでもあったが、力強く伸びて先着した。注目の最終追い切りも、再び美浦ウッドコースで意欲の3頭併せ。最後は重圧の掛かる真ん中に入れ、6ハロン85秒8、ラスト1ハロンは11秒3をマークし、最先着を果たした。ゴールを過ぎてからもペースを緩めず、気を抜かないように念を押した。
 管理する鹿戸雄一調教師は「いい時計でしたし、1コーナー過ぎまで行っているので、きつい稽古ができたと思います」とハードな仕上げに納得の表情。
「春は期待に応えられず、申し訳ない結果に終わったが、夏をゆっくりと過ごしたことで、脚元の不安もなく、万全な状態でトレセンに戻って、ビシビシと稽古を重ねてきた。できる限りのことはしてきて、いい状態にある」と巻き返しを口にした。
 しかし、横山武騎手のジャッジは微妙だった。迫力のあるフットワークは惨敗した春2戦とは明らかに違うように映ったが、絶頂期を知る鞍上は、「体調が悪いわけではない。シンプルにまだ前進気勢が足りないんですよ。どうやって引き出すか」と、少し物足りない感じだった。
 ただ、春に比べると体調は上向いているのは間違いなく、舞台も皐月賞、有馬記念と2戦2勝で、長距離輸送のないホームの中山なら即反撃してもおかしくはない。横山武騎手も「春は手前を替えようとすらしなかったが、いまはそんなこともない。距離が延びるのはプラスだし、馬の力を信じるだけ」と復活を諦めてはいなかった。

 

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