亀田興毅氏はJBCと協議を重ねた上で皇治と揃って会見を行ったが困惑の”差し戻し”
亀田興毅氏はJBCと協議を重ねた上で皇治と揃って会見を行ったが困惑の”差し戻し”

JBCが亀田興毅氏プロモートの皇治戦に“待った”!

 ただ亀田氏の説明によると、この皇治の試合は、「テレビの企画イベントに場所を提供するということ。お客さんには、ボクシングが終わったあとに残ってもらっても帰ってもらってもいい」との位置づけで、会見の際には、今回の興行を中継するABEMA側から「『ABEMAスペシャルマッチ』 by「3150FIGHT」皇治 参戦決定 記者会⾒)」のクレジットを明記することもメディア側に通達されていた。

 チケットに関しても「皇治の試合に関係なく売れている」とも亀田氏は説明していたが、大阪での皇治の動員力には定評があり、記者会見後に皇治の試合を目当てにチケットを買ったファンは少なくないと考えられる。「JBCのルールは守る」(亀田氏)という姿勢で、一度はJBCとの細かい協議を終えOKが出たと認識した上で、皇治の参戦会見を行い、4日が経過したこの段階で、今さら「別チケットの用意」を義務づけられても、払い戻しなども含めて対応に困るのかもしれない。

 2点目は、皇治の対戦相手がJBCライセンスを持つボクサーであることが問題視された。

 JBCルールの第12条(他のスポーツライセンスとの兼用禁止)では「 すべてのライセンス所持者は、JBCによる特別の許可がない限り、他のプロスポーツまたは他の格闘技関連団体に関与もしくは従事する こと(非公式試合への出場を含む)はできない」とされており、さらに第24条(公式試合および海外試合への出場)では「ボクサーが公式試合に出場する場合は、事前にJBCの許可を得るこ とを必要とし、いかなるボクサーもJBCによる許可のない試合(公式試合場におけるスパーリングを含む)に出場してはならない」と厳しくライセンス保持者がJBC管轄外のリングに上がったり、他格闘家と試合を行う「非ボクシング」を禁じている。

 キックボクサーの皇治とJBCのライセンス保持者であるヒロキングが拳を交えることは許されない。JBCは、皇治の対戦相手の交代を亀田サイドに求める方向だ。

 当初、皇治の対戦候補として、ヒロキング、“あきべぇ“の名で通った元OPBF東洋太平洋ウェルター、スーパーウェルター2階級制覇王者の渡部あきのり氏(37)、ABEMAの「那須川天心に勝ったら1000万円」の企画で天心との対戦経験がある元アマボクサーの藤崎美樹氏(30、天満橋)の3人がいて、そこに当日、ゲスト解説する元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者の内山高志氏(42)も加わった4人のクジ引きでヒロキングが選出された。

 亀田サイドにしてみれば、ここも納得がいかない要求にはなる。 JBCライセンス保持者のヒロキングが皇治の相手に決まったことについて亀田氏は、「前回の試合は認めてもらったという前例があるので」と説明していた。

 

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