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1試合でスタメン復帰した巨人の坂本勇人だがノーヒットに終わりチームも連敗。開幕から19打席連続無安打となった(資料写真・黒田史夫)
1試合でスタメン復帰した巨人の坂本勇人だがノーヒットに終わりチームも連敗。開幕から19打席連続無安打となった(資料写真・黒田史夫)

巨人・坂本勇人の不振は“重症”…もう2軍調整しか手はないのか

 巨人が6日、横浜スタジアムで行われた横浜DeNA戦に0-4で敗れて連敗を喫した。新外国人のルイス・ブリンソン(28)の走塁ミス&アウトカウントの間違いの珍併殺打で先制機を逃したが、ブレーキとなったのは「7番・遊撃」でスタメン復帰した坂本勇人(34)だ。併殺打を含む「3の0」で開幕からの無安打は19打席に伸びた。野球評論家の間からは「もう2軍で調整しかない」という声が出てきた。

 崩れているメカニック

 

 お粗末すぎた。
 2回一死一塁からブリンソンの打球は左中間を真っ二つに割った。二塁を回ったブリンソンは前走者の岡本がてっきり本塁へ向かったと勝手に判断。打球の行方だけを見て前走者の動きを見ていなかった。そのまま三塁を狙ったが、岡本は三塁を回ったところでストップ。三塁と二塁の中間地点くらいまで走っていたブリンソンは挟まれ、その挟殺プレーの間隙をぬって岡本はホームを狙ったが、本塁でアウトとなった。そして、さらなるボーンヘッドが。なんとブリンソンはアウトカウントを間違って三塁ベースを離れてアウトとなった。二死三塁でスタメン復帰の坂本を迎えるというチャンスさえ潰してしまったのである。
 結果、完封負け。この回の珍ダブルプレーが大きな分岐点となったが、巨人に突きつけられた大きな問題は、そこだけではなかった。スタメン復帰した坂本に復調の気配は見えずまた3打数ノーヒット。5回には一死一塁から、三ゴロ併殺に倒れてブレーキとなったのだ。
 3打席の中身を検証してみる。
 先頭で迎えた3回は、先発東が投じたど真ん中のストレートに差し込まれてライトフライ。ダブルプレーに終わった打席も外角低めの145キロのストレートを引っかけた。第3打席は、8回二死から横浜DeNAのセットアッパ―伊勢の球威のあるストレートを2球ファウルにするのが精一杯で、そのストレートにタイミングを合わせていた坂本は、カウント2-2から最後は、スライダーに完全にタイミングを外されて、バットの先に当たるような、ボテボテのゴロ。やすやすと伊勢にさばかれた。元タイトルホルダーでセ・リーグの野球に詳しい某プロ野球OBは、この3打席をこう分析した。
「背番号の6が見えるくらいに左肩が入ってしまっている。あれだけテイクバックが深くなりすぎては、ボールひとつストレートに差し込まれるのも、当然だ。それがわかっているので始動が早くなり、手が先に動き、最後の打席のように変化球に対して、まったく反応ができなくなっている。第1打席は、ど真ん中の甘いボール。坂本は、いつものようにボールをひとつ懐に入れて逆方向に打ったが、メカニックが崩れてしまっている状況なので、体が前に出て打球は飛ばない。この技術の崩れは、年齢からくるフィジカルの衰えなのか、体調の問題なのかはわからないが、オープン戦からの不振を引きずっての焦りや力みなどのメンタルの影響ではない。1試合休んだからといって気分転換や1本ヒットが出て劇的に何かが変化する状況にはないと思う」

 

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