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浦和レッズが名古屋グランパスが発表した対応の批判に対して反論した(写真は資料:西村尚己/アフロスポーツ※違反行為をした際のものではありません)
浦和レッズが名古屋グランパスが発表した対応の批判に対して反論した(写真は資料:西村尚己/アフロスポーツ※違反行為をした際のものではありません)

「名古屋の指摘は事実に即していない」一部サポーターの違反行為を処分した浦和が名古屋の痛烈批判に異例の公開反論をした理由とは?

 これに対しても、名古屋が指定する振替券WEB取得専用サイトで4月早々に、1階アウェイ指定席が「予定枚数終了」と表示され、観戦を予定していたファン・サポーターの間で混乱が生じていた点を指摘しながら浦和は次のように反論している。
「多くのお問い合わせを頂戴していたことから、正当な権利を持つ浦和レッズサポーターのみなさまが引換券を入手できず、1階席での観戦可否についてご不安に思われている状況を私どもは把握しておりました。そのため浦和レッズから名古屋グランパス様へ、対応方針についての情報を発信いただけるよう複数回に渡ってお願いいたしましたが、いずれもご賛同いただけませんでした」
 その後に名古屋から「振替に必要な座席数の確保」という連絡が入った。それでも一般への告知が不足していた状況を憂慮し、通常のアウェイゲーム時の倍以上の人数を確保したうえで、豊田スタジアムでのサポートを決めたと浦和は不快感を込めて反論している。
「名古屋グランパス様が当該情報を発信されていない中で、弊クラブからその情報を発信する訳にもいかず、弊クラブスタッフが現地でサポートさせていただく旨の発信を行うことで、浦和レッズサポーターのみなさまのご不安を少しでも取り除こうと試みた次第です。弊クラブによる発信内容は『サポートいたします』であり、名古屋グランパス様のスタッフ様へのお取次ぎや動線案内など、端的に申せば私どもでできる範囲のことを何でもやろうという考えでした。豊田スタジアムまで駆けつけてくださる浦和レッズサポーターのみなさまのサポートを申し出たことに対して、あたかもスタンドプレーであるかの様なご指摘は事実に即していないと考えております」
 来たる5月に節目の30周年を迎えるJリーグの歴史で、クラブ同士が公式HPや公式ツイッターなどのSNSを介して、ファン・サポーターの目に触れる形で非難や反論がかわされる事態は前例がない。ましてや1993シーズンのJリーグ元年を戦った「オリジナル10」同士の間で確執が表面化した状況に、浦和は声明のなかで次のような断りを入れてる。
「本来こうした企業間の認識合わせはウェブサイトやSNSを通じてではなく、面着、文書またはEメール等を用いて、閉じられた場で行われるべきものと思料いたします」
 浦和は2通目のリリースの最後で、両クラブ間のやり取りが公になっている状況を謝罪した。ふたつの問題のうち違反行為に関しては事実確認をへて、判明から2日後にクラブとしての処分がくだされた。もうひとつの問題である、認識の違いにもたらされた対立を解消するためには、現状を注視しているはずのJリーグ側が間に入るしかない状況と化しつつある。
(文責・藤江直人/スポーツライター)

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