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首位攻防戦の第1ラウンドで敗れた阪神の岡田監督は審判の判定に激怒した
首位攻防戦の第1ラウンドで敗れた阪神の岡田監督は審判の判定に激怒した

なぜ阪神の岡田監督は審判のハーフスイングの判定に激怒したのか…首位攻防戦の敗戦の中で先を見て打った布石と“間接的”メッセージ

 阪神と横浜DeNAの首位攻防戦が23日、横浜スタジアムで行われ、1-3で阪神が敗れ、ゲーム差が1.5に縮まった。WBC戦士の今永昇太(29)に1失点完投を許しての敗戦だったが、試合後、岡田彰布監督(65)は、2度のハーフスイングを巡る審判のジャッジに激怒した。ストライク、ボールの判定が覆らないことを承知した上で、あえて岡田監督が審判批判を繰り広げた理由とは?

 「佐野なんか三振で三者凡退やんけ」

 

 ミエセスの微妙なハーフスイングをスイングと判定されてのゲームセット。腕組みをした岡田監督はしばらくベンチを動かなかった。
 8回まで今永の前にゼロ行進を余儀なくされたが、9回に大山の8号で2点差に迫り、さらに二死一塁の一発が出れば、同点の場面を作ったが、代打ミエセスはハーフスイングを取られて三振に終わった。
 横浜スタジアムでは、ベンチ裏にある素振りスペースが岡田監督の囲み会見の場所に設定されている。そこを素通りして、まず監督室に入った指揮官は、数分間、出てこなかった。報道陣は、取材予定場所で待機していたが、岡田監督は、そこにやってくることはなく、「(取材は)ぶら下がりで」と一言だけ残すと、早歩きでバスへ向かって歩き始めた。
 周囲を番記者が取り囲みながら質疑が始まったが、岡田監督の発する大きな声には、怒気がこもっていた。
「あんだけ、こっちがスイング取られて。佐野なんか三振で三者凡退やんけ」
 岡田監督が、審判に判定に不服を示したのは、3回二死からの佐野の打席だ。先発のビーズリーは、カウント1-2からの4球目に低めへスライダーを投じた。つられた佐野はバットを出して途中でひっこめた。そのハーフスイングを塁審は、セーフとジャッジ。三振を救われた佐野は、ライトフェンス直撃の二塁打を放ち、ここから、牧、宮崎の連続タイムリーで2点を失うことになった。スロー映像で見てみると、最後のミエセスとほぼ同じような微妙なスイング。ミエセスが三振なら佐野も三振だろうし、佐野がセーフならミエセスもセーフだろう。そのスタンダードの曖昧さに、岡田監督は怒りを爆発させたのである。
 今永の立ち上がりを攻めて一死から中野が逆方向へうまくおっつける二塁打で出塁したが、ノイジーがセカンドゴロ。走者は三塁に進み、大山が四球を選んで二死一、三塁としたが、佐藤が外角低めのカットボールを振って三振に倒れた。ピンチを脱した今永は、2回以降、リズムを取り戻した。
 岡田監督は、その展開を「決勝で先発したピッチャーやねんから。そんなん当たり前やないか」としながらも「1対1で同点やんか。佐野は三振やと言うてるやん。三者凡退やであんなイニング。(9回のミエセスも)振ってない」と続けた。
 佐野のハーフスイングを取ってくれさえいれば、失点は、Kケラーが6回にソトに打たれた特大のソロアーチだけ。
 岡田監督が「1対1やんか」とぼやくのも無理はない。
 ストライク、ボールの判定が覆ることがないことなど、岡田監督は百も承知である。審判を敵に回す気もない。それでもあえて審判批判を繰り広げたのはなぜなのか。それには2つの理由がある。

 

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