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9.18有明でのボクシング転向第2戦に向けて那須川天心が練習を公開した(写真・山口裕朗)
9.18有明でのボクシング転向第2戦に向けて那須川天心が練習を公開した(写真・山口裕朗)

「本当にデビューしたばかりなのか?」ボクシング転向第2戦を前に那須川天心がカシメロ、ロマゴンとの世界戦経験のあるメキシコ人ボクサーを公開スパーで圧倒

 ボクシング転向第2戦(9月18日・有明アリーナ)を前に那須川天心(25、帝拳)が8日、都内の帝拳ジムで4ラウンドの公開スパーリングを行った。本田明彦会長が天心が将来世界挑戦するまでの専属パートナーに指名した世界戦経験のあるメキシコの2人のトップ級ボクサーを完璧にコントロール。2人に「素晴らしい未来がある」と称賛させるほどの驚くべき成長度をアピールした。デビュー戦ではKO決着ができなかったが、今回の試合のテーマは「倒す」と「変化」。対戦相手となるメキシコのバンタム級王者は覚悟をしておいた方がいいのかもしれない。

(写真・山口裕朗)

 「彼には素晴らしい未来がある」

 どちらが世界ランカーかわからない。
 ボクシング転向第2戦目を10日後に控えての公開スパー。天心は一人目のイスラエル・ゴンサレス(26、メキシコ)をスピードの乗った右のジャブでコントロールし、自分の距離をキープしつつ、ワンツー、逆ワンツーから左までを返すコンビネーションをまとめる。様子を見ていたゴンサレスがシャープな動きで第2ラウンドに前に出てくると左のボディアッパー、右の打ち終わりに左のカウンターをヒットさせた。担当トレーナーの元2階級制覇王者でもある粟生隆寛が「サウスポーの鉄板」という武器。だが、このゴンサレスはただものではなかった。
 現在スーパーフライ級のWBC10位の世界ランカーで過去に4度の世界戦経験がある。すべて敗れているものの相手が超大物王者ばかり。IBF世界同級王者のジェルウィン・アンカハス(フィリピン)、WBA世界同級王者カリ・ヤファイ(英国)、同王者の“怪物”ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)、そして昨年9月には、当時WBC世界同級王者で、現WBO世界フライ級王者のジェシー・ロドリゲス(米国)と対戦して判定で敗れた。ロマゴンにも判定負けしたが12回を最後まで戦い抜いた。その世界ランカーが天心をこう称えた。
「よく動くいいボクサーだ。頭もいいね。ただ、天心とは2階級差があり、私の戦ってきた世界王者とはパンチ力などが違うレベルになるから比べることはできない。それでも一つ言えることは彼は高いレベルにあるということ」
 3ラウンドからは2人目のリカルド・エスピノサ(25、メキシコ)に交代した。彼もまた2019年にWBC&WBO世界スーパーバンタム級王者の井上尚弥(30、大橋)との対戦を熱望している“問題児”のジョンリエル・カシメロ(フィリピン)とWBO世界バンタム級暫定王座決定戦で対戦した経験がある。カシメロには12回に倒されたが、元WBOラテン・バンタム級王者で馬力のある技巧派。そのエスピノサにも、天心は左のボディアッパーをめりこませ、出鼻に続けざま左ストレートを打ち込み、右フックをヒットさせてステップワークで翻弄。拳を交えた2ラウンドを、ほぼ天心のペースで支配していた。
 エスピノサも驚きを隠せなかった。
「とてもデビューしたばかりのボクサーとは思えない上手さだ」
 そしてこう続けた。
「圧力とスピードのある選手。スピードのあるパンチを的確にヒットするのが彼の持ち味なんだろう。才能があるね。定期的に試合を積み重ねて、接戦を戦い抜けていけば、いい所までいくと思う。世界王者? 今すぐなれるかどうかはわからないが、彼には素晴らしい未来があるね」

 

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