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後援会の引退記念パーティーに出席した村田諒太氏が後輩の那須川天心に苦言を呈した理由を説明した
後援会の引退記念パーティーに出席した村田諒太氏が後輩の那須川天心に苦言を呈した理由を説明した

なぜ村田諒太は那須川天心に苦言を呈したのか…引退記念パーティーで説明した意図「自分の特長をつかんで伸ばせば世界は取れる」

「自分の特長をつかんで、そこを伸ばせば、世界は取れると思う」
 村田氏は以前に天心を「スーパースペシャルではないが、スペシャルだ」とも評していた。これまでアマプラの企画で対談したり、ボクシング転向前にはスパーリングを見学したこともあるそうだが、「そのボクシングに対峙する姿勢、取り組み方が素晴らしい」とも評価していた。抜群のスピード、距離感、カウンターを狙うセンス、反応という名の運動神経に加え、今回は、キックにない、近い距離でのボクシングにも成長が見られたという。
 本田明彦会長は、「10戦以内は、絶対に世界戦はやらせない。ここから6戦は、天心の課題に合わせた相手と対戦させながら、大事に育てる」との世界王者への育成プランを明かしている。豊富なアマ実績のあった村田氏にも、長期育成プランが練られ、世界初挑戦までは、5年かかり、不可解な判定が大騒動となったアッサン・エンダム(フランス)からダイレクトリマッチで世界ベルトを奪取したのは、プロ14戦目だった。
 選手層の厚いミドル級の世界と同等には、比較はできないが、まだボクシング転向2戦目の天心にも村田方式の英才育成プランが用意されている。
 3月の村田氏の引退会見では最後に天心が登場して花束を渡した。
 ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)とのビッグファイトを実現するなど、日本のボクシング史に確かな足跡を刻んだ村田氏は、名門帝拳ジムにまるで運命のように入れ替わりで登場した“後継者”のサクセスストーリーを温かく見守っていくつもりだ。
(文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)

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