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元日本代表主将でもある46歳の宮本恒靖氏が日本サッカー協会の会長に就任することが事実上決まった
元日本代表主将でもある46歳の宮本恒靖氏が日本サッカー協会の会長に就任することが事実上決まった

戦後最年少となる46歳の“ツネ様”宮本恒靖氏の日本サッカー協会会長就任で何がどう変わるのか?

 国際Aマッチ通算71試合に出場した日本代表では、2002年の日韓共催大会、2006年のドイツ大会と2度のW杯に出場。ディフェンスリーダーとして前者では史上初のベスト16進出に貢献し、鼻骨骨折した顔面を保護するために着用したフェイスガードから、海外メディアからは「バットマン」なるニックネームをつけられた。
 キャプテンとして語り継がれるのは、PK戦にもつれ込んだ2004年7月のヨルダン代表とのアジアカップ準々決勝。マレーシアの主審に「ピッチ状態がいいサイドで行うべきだ」と前例のないPK戦途中でのサイド変更を流暢な英語を駆使して実現させた。ジーコジャパンは2人が続けて失敗する窮地から大逆転を果たし、最終的に優勝している。
 大阪屈指の進学校である生野高から同志社大経済学部へ進学。同時進行で下部組織から昇格したガンバでプロのキャリアをスタートさせた宮本氏は、オーストリア1部のザルツブルクをへて、ヴィッセル神戸でプレーした2011シーズンを最後に引退した。
 そして、セカンドキャリアの第一歩で、他のJリーガーや代表経験者とは一線を画す道を歩んだ。それはFIFAが運営する大学院、FIFAマスターへの入学。1年間をかけてサッカーを含めたスポーツ全般に関する組織論や歴史、哲学、法律、経営学などを学び、2013年7月に修了したときの心境を、いま現在を見越すように宮本氏はこう語ったことがある。
「経営サイドに行く自分のことも想像していたので」
 FIFAマスターに元Jリーガーの日本人が入学するのも、晴れて修了するのも宮本氏が初めて。さまざまな人脈を築いた宮本氏は、翌2014年のW杯ブラジル大会で、FIFAが指名した10人のテクニカルスタディーグループの一人として、大会全般における技術や戦術、傾向などを分析し、試合ごとや大会全般のリポートを作成した。
 その後にガンバで指導者の道を歩み、前述したように2022年からJFA入りした宮本氏へ、歴代会長にはない経験を持っていると田嶋会長は期待を寄せていた。
「これからはヨーロッパを経験した人たちが日本サッカー界を変えていく時代になっていく。彼はその一人目の旗頭となれる人材だと思っています」
 全部で20近くの部署に分かれ、250人を超える職員が勤務し、年間で200億円もの予算が動く巨大な公益財団法人を動かしていくには、さまざまな力が求められる。日本代表の強化だけでなく年代別代表の強化や普及、マーケティング、ガバナンスなどを理事に就いてからの約1年9カ月で必死に学び、満を持して会長選に立候補した。
 今後はまず12月24日のJFA臨時評議員会で、出席者の過半数の信任を得て「会長予定者」になる。さらに来年3月の定時評議員会で理事として再任され、その上で新理事による互選による承認のプロセスをへて、第15代JFA会長が誕生する。
(文責・藤江直人/スポーツライター)

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