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WBAの指名挑戦権を持つ元2団体統一王者のアフマダリエフが井上尚弥を挑発してきた(写真・AP/アフロ)
WBAの指名挑戦権を持つ元2団体統一王者のアフマダリエフが井上尚弥を挑発してきた(写真・AP/アフロ)

「井上尚弥を倒すことができる。私に触れた瞬間にショックを受けるだろう」2024年の対戦候補の元2団体統一王者アフマダリエフが“モンスター”を過激に挑発

 アフマダリエフの井上撃破プランはさらに熱を帯びた。
「すべてはリング上の展開次第だ。私はパワーのあるパンチを放つことだけに集中しているわけではない。ターゲットにパンチを当てることだけに集中しているわけでもない。体の動き、フットワーク、すべてのことについて考えている。リング上の展開に応じて試合を作り上げていく。どういう展開になるかは分からないが、私に触れた瞬間、彼はショックを受けるだろう。彼は、『アウトサイドの位置で試合をすべきか、どうすればいいんだ?』という感じになるだろう。リング上で考慮しなければならないのは、パンチのパワーだけでない。とても多くのことがある。彼は、強力なパンチャーなのは明らかで、とても爆発力があり優れていることは確か。だが、私が掘り起こすことのできる弱点があると感じている」
 挑発しているようで、発言の合間には、クレバーさもうかがえる。ウズベキスタン人は、井上がパワーと打撃戦に戸惑い、アウトボクシングを余儀なくされる展開になることを予告した。
 井上は、米リング誌の最新のパウンド・フォー・パウンド(階級を超えた最強ランキング)の更新で惜しくも2階級4団体統一王者テレンス・クロフォード(米国)を抜くことができず2位に留まった。アフマダリエフも、憎らしいことに、その評価を支持した。
「井上が素晴らしいファイターなことに疑いはない。ベストの1人だ。だが、もし自分が選ぶとすればクロフォードだ。クロフォードは誰よりも優れていて、誰よりも武器を持ち、おそらく世界最高のボクシングIQを持っている。私は両選手の大ファンでもあるが、パウンド・フォー・パウンドということになると、クロフォードが誰よりも上だろう」
 井上陣営が次戦で計画しているのは、5月に東京ドームで、元2階級制覇王者でWBCの指名挑戦者でもある“悪童”ネリとの対戦である。アフマダリエフではない。ただ井上は、偉業を達成した後の一夜明け会見では「興味のある選手は、アフマダリエフ、ネリ…。カシメロはどうなんですか? スーパーバンタム級にチラホラ強い選手がいるので。そういう選手に興味はあるかなと」と語り、真っ先にアフマダリエフの名前を出した。
 元3階級制覇王者のジョンリエル・カシメロ(フィリピン)も有力候補だが、前戦の元IBF世界同級王者、小國以載(角海老宝石)との試合が負傷ドローに終わり対戦アピールに失敗した。現段階の評価で言えば、アフマダリエフがネリの次の最有力候補ではある。

 

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