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日本がアジア杯準々決勝でイランに逆転負けを喫した。三笘薫の途中投入も実らなかった('写真:森田直樹/アフロスポーツ)
日本がアジア杯準々決勝でイランに逆転負けを喫した。三笘薫の途中投入も実らなかった('写真:森田直樹/アフロスポーツ)

「伊東純也を巡る騒動が間違いなくチームの集中力を削いだ」海外メディアが森保Jのイラン戦1-2逆転負けの敗因に言及

 さらにはロングボール攻勢に対抗するために、身長190cmのDF町田浩樹(26、ユニオン・サンジロワーズ)を投入して3バックにする策も見られなかった。覇気を欠いたように映った日本の戦いぶりを、同メディアは二転三転した末に前日2日に離脱が決まった、性加害疑惑の渦中にある伊東の件を絡めながら別の記事でこう伝えている。
「準々決勝を前に、日本は何かが混ざり合ったような雰囲気に包まれた。決勝トーナメント1回戦当日に、右サイドのキープレイヤーである伊東純也が性加害の疑いで刑事告訴されたと日本国内で報じられた。伊東の離脱に関して、森保監督は『誰かがいなくなったからといって、チームに大きな影響を与えるわけではない』とイラン戦前に語ったが、風向きが崩れた感は否めない。結局、復帰した三笘薫らを活かすチャンスがないまま敗退した」
 伊東は当初、1日に離脱が発表された。しかし、他の選手たちの要望もあって保留され、さらに残留へ向けて再検討するとされていたが、日本サッカー協会(JFA)が2日に行った話し合いの末に離脱に差し戻されるドタバタ劇があった。
 開幕前から日本の実力を高く評価し、史上最多を更新する5度目の優勝へ太鼓判を押していた米スポーツ専門放送局『ESPN』も「伊東を巡る騒動が、間違いなくチームの集中力を削いだ」と指摘。その上で日本の早すぎる敗退を分析した。
「日本は準々決勝までに運を使い果たしてしまった。アジアカップ期間中に本来の姿を見られるだろう、という期待を抱いていた。それまでは運と選手個々の才能に頼り、説得力のあるプレーを見せられず、クリーンシートを達成できなくても勝ってきたが、今大会で初めて対戦した力のあるチームを前に、すべての面で打ち負かされた。日本の森保監督は後半にイランが見せた猛攻に対応できず、最後のミスも必然のように感じられた。優勝候補の日本の何が悪かったのかは、言うまでもなく日本で審問される対象になるだろう」
 歴代最長となる国際Aマッチ9連勝を引っさげ、カタール入りしてから約1カ月。3大会ぶりの頂点を目指したアジアカップは、決勝までの7試合を戦う道半ばで終焉を迎えた。イランに喫した完敗後にあらためて突きつけられたのは、選手交代を含めたベンチワークを介して劣勢の流れを変えられない、森保監督の能力に対する不安だった。

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