アジア杯から帰国した森保監督が囲み取材に応じた
アジア杯から帰国した森保監督が囲み取材に応じた

SNSで飛び交う「解任論」…アジア杯から帰国した森保監督の反応は?

  サッカーのアジアカップ準々決勝で、難敵イラン代表に1-2と逆転負けを喫して、ベスト8で敗退した日本代表の森保一監督(55)が4日、開催国カタールから帰国した。選手交代で後手を踏んだと自らミスを認め、先制ゴールを決めたMF守田英正(28、スポルティング)が「もっといろいろと提示してほしい」と選手任せの采配の限界を訴えた黒星に、指揮官は「反省はあるが、後悔はしていない」と明言。SNS上で飛び交う解任論にも「真摯に受け止めたい」と即答し3月の北朝鮮代表とのW杯アジア2次予選での出直しを誓った。

 「結果がすべて」

 羽田空港の国際線到着ロビーに偶然居合わせたファンから声援を送られ、記念撮影にも応じた森保監督の表情が、囲み取材が始まった瞬間に険しくなった。
「結果がすべてだと思います。選手とスタッフは本当に頑張ってくれましたけど、監督として目指していた優勝という結果に結びつけられなかったのが悔しい」
 最新のFIFAランキングでアジア最上位となる17位の日本と、21位で2番手につけるイランによる事実上の決勝戦。前半28分に守田のゴールで先制するも、後半からロングボール主体の攻撃に切り替えたイランが試合を支配。流れを変えられないまま同10分に同点とされ、アディショナルタイムには守備陣のミスから献上したPKを決められた。
 逆転負けとともに、大会最多を更新する5度目の優勝が道半ばで消滅した直後のフラッシュインタビュー。森保監督は「私が交代カードをうまく切れなかったのが敗因です」と声を絞り出していた。指揮官は何をもって自らの采配ミスを認めたのか。
「延長戦に入るかもしれない状況で、相手も交代のカードを切っていなかった。延長戦でパワーを上げる戦い方をしてくると思ったので、例えるなら後出しじゃんけんで勝っていこうと考えていた。結果として自分たちが手を打つ前に試合が終わってしまったので、交代のカードというか、采配については考えなければいけないところがある」
 ともに決勝トーナメント1回戦から中2日で対峙した準々決勝。前戦では90分間で勝利した日本に対して、延長戦の末にPK戦を制していたイランは、先発させた11人をまったく代えないまま、後半から戦術をがらりと変えて日本を圧倒し続けた。
 森保監督は後半22分に、プレスでイランの脅威になっていたMF前田大然(26、セルティック)に代えて切り札のMF三笘薫(26、ブライトン)を投入。同時に攻撃の起点になっていたMF久保建英(22、レアル・ソシエダ)をMF南野拓実(29、モナコ)に代えて投入したが、むしろ流れを悪化させた状況でアディショナルタイムを迎えていた。

 

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