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負けたら終わりのパリ五輪予選の決勝T初戦。2-2のまま突入した延長戦で細谷真大が決勝ゴールを決める(写真:長田洋平/アフロスポーツ)
負けたら終わりのパリ五輪予選の決勝T初戦。2-2のまま突入した延長戦で細谷真大が決勝ゴールを決める(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

「U-23日本が勇敢なカタールの心を打ち砕く」相手GKが一発レッド退場で数的有利も延長戦にもつれこむ激戦に…次戦に勝てばパリ五輪出場決定!

 パリ五輪のアジア最終予選を兼ねたAFC・U-23アジアカップの準々決勝が25日、カタールのジャシム・ビン・ハマド・スタジアムで行われ、U-23日本代表が延長戦の末に4-2で開催国U-23カタール代表を破り、8大会連続の五輪出場へ王手をかけた。前半41分に相手GKが一発退場し、数的優位に立ちながら一時は逆転された日本は2-2で突入した延長戦で2ゴールを奪った。勝てばパリ五輪出場が決定する29日(日本時間30日)の準決勝の相手はU-23イラクとU-23ベトナム両代表の勝者だ。

 延長戦で2点を奪い4-2勝利。決勝ゴールはレイソルの細谷

 

 日本が苦しみながら、パリへの最初の関門を突破した。
 アジアサッカー連盟(AFC)は公式HP上で、日本が延長戦の末に開催国カタールを下した準々決勝を「日本が勇敢なカタールの心を打ち砕いた」と伝えた。
「日本は延長戦に入って2つのゴールを奪い、10人で戦うカタールを下して準決勝に進出した。前半41分にゴールキーパーが一発退場を宣告されながら、後半開始早々に逆転に成功したカタールはその後に追いつかれ、延長戦で力尽きた。優勝に一歩近づいた日本は、1996年のアトランタ大会から続く五輪の連続出場にも王手をかけた」
 先制点を奪ったのは日本だった。開始わずか65秒。ロングボールのこぼれ球を巡る攻防で、カタールの不用意なパスを奪ったMF山田楓喜(22、東京ヴェルディ)がペナルティーエリアの右外から利き足の左足を一閃。強烈なミドルシュートを突き刺した。
 韓国メディアの『OSEN』は「幸先よくリードを奪った日本が、楽勝するかに思えた」と、その後に想定外の展開を見せた一戦を次のように伝えている。
「しかし、カタールの強さは尋常ではなかった。前半24分にA代表でも活躍する19歳のFWアフメド・アルラウィが頭で決めた完璧な同点ゴールが、その後に続く番狂わせの序曲だった。迎えた前半41分に、突然の事態が勃発した」
 ゴール前への浮き球のパスを、カタールの守護神ユーセフ・アブドゥラーがペナルティーエリア外へ飛び出した頭でクリアした。しかし、詰めてきたFW細谷真大(22、柏レイソル)と接触。細谷は苦悶の表情を浮かべてその場に倒れ込んだ。
 直後にVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が介入。OFR(オンフィールド・レビュー)を実施したシリアのハンナ・ハットタブ主審が、接触の際にアブドゥラーが右足で細谷の腹部を蹴ったと確認し、レッドカードで一発退場を命じた。
 10人での戦いを余儀なくされたカタールは、FWハリド・アリに代えて控えキーパーのアリ・ナダルを投入する。しかし、次に試合を動かしたのはカタールだった。
 後半開始早々の4分に獲得した直接FK。先制点をあげたメシャールがファーサイドへ供給したボールに、同じくA代表に名を連ねるMFジャッセム・ガベルがヘディング弾を突き刺した展開を、別の韓国メディア『中央日報』はこう伝えている。
「数的不利な状況に立たされたにもかかわらず、カタールは後半4分にセットプレーから逆転ゴールを決めて、奇跡のドラマを演出したかに見えた。しかし、日本も後半22分に同点に追いつく。その後は日本が時間の経過とともにフィジカル的に優位に立って試合を進め、そのまま突入した延長戦の前後半に1点ずつを奪って死闘に決着をつけた」

 

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