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阪神の藤川監督は選手と積極的にコミュニケーションを取った(写真・黒田史夫)
阪神の藤川監督は選手と積極的にコミュニケーションを取った(写真・黒田史夫)

異例?!なぜ阪神の藤川監督は沖縄キャンプ初日に選手達に「おめでとう」と声かけをしたのか…岡田前監督が作り上げたチームに求めている変化とは?

 藤川監督は「主力は自分でキャリアを進める年齢。それを見て次の世代が“自分たちもやらなければ”となる。(球団創立)90周年。それが新たに向かう方向。そういう時期にきている」とも続けた。
 野手で言えば、主力が近本、大山、中野、木浪らであり、佐藤は、どちらに属するか微妙だが、次の世代は森下、前川、井上、山田らを示唆している。
 岡田前監督が、2023年に38年ぶりの日本一にチームを導き、そして昨年も最後の最後まで巨人とデッドヒートを繰り広げるまでに強く鍛えたチームを、次の段階へ進めるために藤川監督が考えているビジョンは間違っていない。ただ岡田前監督が築いたものを壊さずに前へ進まねばならない。
 この日は、ディプランティエ、ネルソンの新外国人2人がブルペンに入った。メジャーでは考えられないほど早い時期のスタートをディプランティエは、「初日から入るように準備をしてきた。僕が監督、コーチの立場でも新しい選手を早く見たいと思うだろうからね。健康であることを見せられた」と説明していた。
 藤川監督によると、ビーズリーが、2人にキャッチャーの後ろに、OBや評論家、スカウトなどが多く見守る日本の“ブルペン文化”を説明し、「必要以上に力むことがないように」アドバイスを送り、自ら実演して見せたという。
「チームのなかでタッグを組んでやろうとしてくれている。投手コーチも助かる」
 これも藤川監督が求める主体性の象徴シーンだろう。
 そしてコミュニケーションは、選手の主体性を喚起させる手段のひとつ。藤川監督は現役ドラフトで指名した前巨人、畠との会話の内容をこう明かした。
「彼は『僕はコミュニケーションを取るのが難しい。宇宙人と呼ばれています』と言っていた。巨人に移籍した馬場も、宇宙人みたいところがあった。楽しみ、おもしろい。素直で、こういうところで真剣になるのか、というタイミングがあったりね。僕は見守るだけ」
 藤川監督は、球界トレンドのひとつでもあるモチベータータイプの監督なのかもしれない。
 とにかく精力的に動いた。午前8時半過ぎには、球場入りしてサブグラウンドで行われた小幡、高寺、山田ら若手の早出特守のノックを見守った。
「もし選手たちが故障をしてしまったり、打球が当たったりすることがあれば監督という立場的によくない。しっかりと見させてもらうキャンプになる。そういった意味で出た。監督としての責任がある」

 

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