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中日の井上監督は延長11回二死満塁のサヨナラ機にピックオフプレーに引っ掛かった細川と一塁コーチに激怒したが…(資料写真・黒田史夫)
中日の井上監督は延長11回二死満塁のサヨナラ機にピックオフプレーに引っ掛かった細川と一塁コーチに激怒したが…(資料写真・黒田史夫)

「悪いのは選手だけではない。中日の監督、コーチは何を教えているのか?」延長11回二死満塁のサヨナラ機に西武の伝統ピックオフプレーに引っ掛かった細川の牽制死に球界大御所が喝!

 その隙を見逃さない西武の伝統を作ったのが、黄金期に監督を務めた広岡氏だった。広岡氏はあきれていた。
「考えられないミスだ。悪いのは選手だけではない。監督、コーチは何を教えているのか。事前に次に起こるべきプレーを徹底させておくのはコーチの仕事だ。中日の戦いを見ているとせっかくのチームのポテンシャルを監督、コーチが生かしきれていない。何度も言っているが、私が中日の監督であれば優勝争いをさせているよ」
 堂上コーチが一塁走者の細川と二塁走者の阿部に事前に「ピックオフプレーがあるから気をつけろ」との助言を怠っていたのだろう。そもそもサヨナラ機だから一塁走者はセーフティリードに留めておかねばならなかった。またネビンが動いたと同時に堂上コーチが大声で細川に知らせたかどうかも疑わしい。広岡氏が指摘するようにチーム全体に勝つための準備と緊張感が欠けているのだ。
 攻撃面でも不可解なベンチの采配があった。
 1点を追う5回だ。先頭の石川昂弥がチームが苦しんできたワイナンスのチェンジアップをレフト前へ運ぶ初ヒットで出塁すると、続く山本には最初にバントの構えをさせた。山本がボールを2つ見送りストライクカウントになるとバスターエンドランを仕掛けた。だが、一塁の右へのファウル。4球目は、再びバントにサインを切り替えるもファウル。カウントは2-2となった。5球目は走者がスタートを切らないバスター。これもファウルになり、6球目はボール。フルカウントから再びバスターで結局、センターフライに終わり走者を得点圏へ送れなかった。
 すべてが後手に回り中途半端だった。
 さらに続く加藤には、初球にバスターを仕掛させるのも投手ゴロ。走者には、スタートを切らせておらず、ワイナンスの送球は少しそれたが名手の源田がカバーして二塁走者はアウトとなった。1点差ゲームなのだから、堅実にバントで送れば良かったが、ベンチの指示が迷走していた。涌井に代え怪我から復帰してきた代打サノーを送るも、センターフライに倒れて、無死一塁のチャンスを同点につなげることができなかった。どこかチグハグだ。
 連敗で借金は今季ワースト17に膨らんだ。交流戦スタート前に“休養デッドライン”と見られていた30敗に到達していたものの、フロントは、現体制の支持を明言。その効果からか、楽天、オリックスに4連勝して交流戦をスタートさせた。しかし、ソフトバンクに3タテを許し、西武に負け越して、交流戦成績は5勝7敗と負けが先行した。明日9日からは、ロッテ、日ハムとアウェー6連戦。ここで巻き返さなければ、熱狂的な一部のドラファンが黙っていないかもしれない。
(文責・駒沢悟/スポーツライター)

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