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アルゼンチン戦の采配ミスによる敗退で「解任」の声もあがっているイングランドのトゥヘル監督だが協会は続投方針で本人も「100%」やる気(写真・ロイター/アフロ)
アルゼンチン戦の采配ミスによる敗退で「解任」の声もあがっているイングランドのトゥヘル監督だが協会は続投方針で本人も「100%」やる気(写真・ロイター/アフロ)

「解任せよ。次はグアルディオラだ!」アルゼンチン戦の采配に批判殺到もイングランド監督の続投方針揺るがず…本人もやる気「100%」…一方で「敗因はDNA」発言が物議

 だが、トゥヘル監督の発言が新たな波紋を呼んだ。
前出のスカイスポーツによると、アルゼンチン戦の敗因についてこう語ったのだ。
「どんなシステムであっても私たちを助けることはできなかったと思います。実際、私たちはあまりにも受け身になってしまい、フィジカルでも十分ではありませんでした。相手のランナーがペナルティーエリアへ走り込むのを止められず、クロスボールの質も非常に高かったのです。まだデータは見ていませんが、同点にされてから流れが完全に相手へ傾き、ボール保持率も急激に落ちたと思います。私たちはデュエルで勝てなくなり、自陣深くまで押し込まれてしまいました」
 5バックの戦術変更が敗因ではなく、ボール保持率の低下が敗因だと言い、こう続けた。
「計画していたことではありませんでしたが、そうなってしまったのです。私たちは2列目から走り込んでくる選手、つまり中盤の選手たちがスペースを突いて侵入してくるのを止められませんでした。そしてクロスボールの質は最高レベルでした。ボールを取り返さなければプレッシャーを打開することはできませんし、試合の流れを取り戻すこともできません。ボール保持は極めて重要な役割を果たします。スペインやアルゼンチン、ブラジルにはボールを保持して試合をコントロールする『DNA』がありますが、おそらくそれは私たちイングランドには備わっていないのでしょう」
 自らの采配ではなく、イングランドの「DNA」に責任を転嫁したのだ。
 スカイスポーツによると、2014年にFAは、ユース世代からトップ代表まで一貫した育成方針を示す「DNA」哲学を策定したという。
「技術力に優れ、戦術理解が高く、フィジカル面で粘り強く、精神的にも強い選手」を育成することを目的とし、「ボール保持を重視した柔軟なサッカー」「一貫した指導方法」「イングランド代表として戦う誇り」「スポーツ科学、心理学、分析、栄養学など多分野からの支援」などを推進してきた。
 それを踏まえて同メディアのロブ・ドーセット記者はトゥヘル監督の発言にこう反論した。
「イングランドの選手たちはプレッシャーを受けた時十分にボールを保持できないというのはもっともな指摘です。ここでは次の2つのうちのいずれかが起こっている。DNAプログラムが完全に失敗したか――私はそうは思わないが――あるいはトーマス・トゥヘルが間違っているか。両方が真実であるはずがない」
 イングランドは中2日でフランスとの3位決定戦に挑む。
 トゥヘル監督は、複雑な心中を明かした。
「私たちの選手もフランスの選手も、3位決定戦を戦いたいとは思っていません。誰もがW杯優勝を目指してプレーしています。しかし現実として、この試合があります。私たちはフランスよりも回復時間が1日短いですが、それでもプロとして準備します。私たちにとって大切なのは、立ち直り、立ち向かうことです。それが最高レベルのスポーツで求められることであり、私たちはそうします」
 トゥヘル監督は、フランスとの3位決定戦で吹き荒れる逆風の向きを変えることができるのだろうか。

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