聖隷クリストファーのプロ注目左腕の高部陸は、落球で失った1点に泣き、1回戦で甲子園を去った(資料写真・スポーツ報知/アフロ)
「4年後にはドラフト1位で競合可能性も」9回10奪三振もまさかの落球で聖隷クリストファー150㎞左腕の高部陸が1回戦で散る…大学進学表明も元ヤクルト編成部長は「前田悠伍に重なる」と評価
さらに松井氏が注目したのは内面の成長だ。
「センターの落球があった後に笑顔を見せてその仲間にツーアウトだ!と声をかけていた。投球の合間の表情を見ていても、そこに自覚のようなものを感じた。昨年夏に2点を失い敗れた西日本短大付戦の悔しさを糧にしてきたのだろう」
試合後、高部はプロ志望届は出さず大学進学の意思を明かした。
各紙の報道によると「地道にすべてにおいてレベルアップして大学4年間を終えてプロでは1年目から活躍できるような選手になりたいと思っているので大学進学を選びました」と説明している。
すでにスカウトの間で情報は共有されていたとはいえ、横浜の織田翔希、沖縄尚学の末吉良丞、甲子園出場は叶わなかったが山梨学院の菰田陽生と並び「高校BIG4」と評された高部の大学進学の正式表明は、各球団に少なからずショックを与えたのかもしれない。
松井氏は、大学進学の方針をこう評価した。
「他のドラフト候補との兼ね合いもあるが、現時点でもドラフト1位の可能性がある候補だ。体ができあがっていなければ、大学進学が懸命だが、昨年夏からの成長を考えると即プロでも良かったとは思う。ただ逆に言えば、怪我なく順調に大学の4年でさらなる成長を遂げれば、4年後に1位で複数球団が競合する選手になる可能性もある」
泣きじゃくりながら、クールダウンのキャッチボールをしていた高部は、最後の夏となる甲子園の土を持って帰らなかった。
「プロになって甲子園に戻って投げたいという気持ちもあります」
その決意の表れだった。
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