
「阪神の藤川監督は岡田顧問の言葉に耳を傾けよ!」球界大御所がロッテに逆転負けで7連敗の虎に緊急提言…株主総会では「リーダーの資質がない」との苦言飛ぶ
阪神が17日、甲子園でのロッテ戦に1-3で逆転負けを喫して3年ぶりの7連敗。エースの才木浩人(26)が1-0で迎えた7回に1500試合出場となった代打角中勝也(38)に同点タイムリー内野安打、藤原恭大(25)に2点勝ち越しタイムリーを浴びて逆転を許した。打線も“勘違い確信歩き”が波紋を広げている佐藤輝明(26)が4打席連続三振を喫するなど奮起できなかった。巨人OBでヤクルト、西武で“日本一監督”となっている広岡達朗氏(93)は、藤川球児監督(44)に前監督でオーナー付顧問の岡田彰布氏(67)のアドバイスに求めるべきと緊急提言した。
好投の才木が7回に4安打を集中され3失点
悪夢の続きは甲子園にもあった。
1-0で迎えた7回だ。6回まで才木は2安打無失点の好投を続けていた。連続無失点は自己最長の35回1/3に並んでいた。代打で同点打を放つことになるベテランの角中が「1点を取られて、ちょっとやばいかなと個人的には思っていました」と語るほどの出来だった。
だが球数が100球に差しかかるラッキーセブンに落とし穴が待ち受けていた。安田、藤岡に連打を許して、友杉にバントで送られ、一死二、三塁のピンチを迎え、高部の打球が、才木の右手を直撃した。それでも才木は、すぐさまボールを拾いあげて、本塁へ突っ込んできた走者を自ら走って三本間に挟んでアウトにした。
才木は治療のためベンチへ下がった。球数は97球。ギアを上げて高部へのそれは156キロをマークしていた。才木は志願してマウンドへ帰ってきた。だが、代打角中への4球目のフォークはスッポ抜け、カウント2-2からの7球目のフォークも低めに外れ、落ちていなかった。もうフォークを制御できなくなっていたのだ。梅野の選択はストレートしかなく、角中もそれを狙っていた。
角中にストレートを捉えられた打球は、再び才木を強襲した。体に当たって三塁前へはねた打球を糸原がカバーしたが、一塁は間に合わない。タイムリー内野安打。ストレートのスピードはあったが、フォークの不調を見ると、もう替え時だったのかもしれない。だが、藤川監督は動かず、続く藤原の初球に無警戒の角中に盗塁を決められ、二、三塁とされてから、3球目の外角へ浮いたストレートをショートの差し出したグラブの上へ弾き返された。すべてストレートを狙い打ちされて2人の生還を許してゲームをひっくり返されたのである。
2点が6連敗中の打線に重くのしかかる。8回に途中出場の坂本が先頭打者としてレフト前ヒットで出塁するも、近本はショート併殺打、9回には明石商高時代に甲子園を沸かせた2020年のドラフト2位の中森に対して、先頭の森下が三塁フライに倒れ、佐藤は三球三振。ボールだと判断して見送ったフォークをストライクと判定され、珍しく血相を変え審判に何やら文句を言い放っていた。大山もワンバウンドのフォークに手を出して2者連続の三球三振でゲームセットである。
クリーンナップはノーヒット。15日の楽天戦での“勘違い確信歩き”が波紋を広げた佐藤は、4打席連続三振、大山も3三振。スポーツ各紙の報道によると、藤川監督は「普通にやればいい。それに尽きる」と会見の中で「普通」という言葉を繰り返し使ったという。
前監督の岡田顧問が監督時代に口グセにしていたワードである。
1回に近本が四球を選び、続く中野の2球目に盗塁を決めたが、ベンチは動かず、中野はライトフライに倒れて、三塁へ進塁させることもできなかった。クリーンナップの状態と、エース才木の力を考慮すれば、ここはバントで送らせ、ヒット無しで1点が奪える一死三塁のシチュエーションを作っておくべきだっただろう。「普通」にできていないのは、ベンチなのかもしれない。