今日決着!ダービー1番人気の皐月賞馬ロブチェンは「黒歴史」を跳ね返せるのか… 過去の勝率1割ちょっとの“死の8枠”に「逃げ馬不在」の展開不利
競馬の祭典「第93回日本ダービー」は今日31日、東京府中の東京競馬場の芝2400メートルコースで開催される。2023年に生産されたサラブレッド7944頭の頂点を決めるにふさわしい好メンバーがそろう中、最大の注目は皐月賞を驚異的なレコードタイムで逃げ切ったロブチェン(牡3、杉山晴紀厩舎)だ。前日の単勝オッズで1番人気の2.7倍と支持された人気馬に本当に死角はないのか。
前日の単勝オッズは2.7倍
今年の日本ダービーは皐月賞馬ロブチェンの1強と思われていた。
前日の単勝オッズは2.7倍で一番人気。だが、もしかすると…の不安材料が見え隠れしている。最大の誤算は、大外の「8枠17番」を引いたことだろう。
東京芝2400メートルでの外枠発進は不利というのが定説。1986年以降でこの枠から勝ったのはわずか5頭。勝率は1割ちょっとだ。さらに1番人気で勝ったのは1991年のトウカイテイオー、1994年のナリタブライアン、2001年のジャングルポケットの3頭のみ。しかも、2018年のワグネリアンを最後にこの枠からの勝ち馬はいない。
杉山晴紀調教師は「どこの枠でも良かった。それがこの馬の強み」と愛馬を信頼し、泰然自若の構えを見せたが、手綱を取る松山弘平騎手は枠順確定前に「10番ぐらいがいいですね」と話し折り合い面も「一歩間違えると…」と打ち明けていた。
馬を出していくことはないだろうが、ハナを切るにしても待機策を選択するにしても、いかに早く収められるかどうかがポイントになりそうだ。
さらに戦前の予想で「逃げ馬不在」というのもファンの不安な気持ちをかき立てる。超スローになるのか、それとも蓋を開けると、ハナを主張する伏兵馬が乱立し、ハイペースになるのか。展開が読みづらい。
皐月賞馬にとって気になる近年の傾向もある。ロブチェンの皐月賞は周りの出方をうかがい、それならとばかりにハナを奪うと最後は並びかけたリアライズシリウスを突き放し、1分56秒5の驚異的なレコードタイムで1冠を奪取した。
しかし、この時計は歓迎できない。2017年のアルアインをはじめ、一昨年のジャスティンミラノ、昨年のミュージアムマイルと、皐月賞でレコード勝ちした馬がことごとくダービーの舞台で涙をのんできているという「黒歴史」がある。「速すぎる」がゆえ、底力とスピードの持続力が試されるダービーという舞台ではミスマッチとなるのだろう。皐月賞をレコードで勝ち、ダービーも制したのは15年のドゥラメンテが最後だ。
過去の歴史をみても2冠達成は容易ではないこともわかる。グレード制が導入された1984年以降、皐月賞馬は41頭中37頭が日本ダービーへ向かい、勝利したのは11回。2着7回、3着4回で馬券圏外の4着以下も15回あり、中には2ケタ着順もある。勝率にして約30%。これを高いとみるか、低いとみるか。判断の分かれるところだが、2冠馬はほとんどが超大物ばかりだ。
ライバルのメンバーも揃っている。主流の皐月賞組からは通算1勝1敗で皐月賞2着のリアライズシリウスを筆頭に掲示板を確保した上位馬を含む計10頭がリベンジに燃える。別路線からは青葉賞を好時計で快勝したゴーイントゥスカイ、3戦無敗で京都新聞杯を制したコンジェスタスが加わった。奇しくもこの2頭は無敗の三冠馬コントレイル産駒。最高峰の舞台で「血の威力」を発揮し、大物食いを果たす準備を整えている。

