• HOME
  • 記事
  • 格闘技
  • なぜRIZIN榊原CEOは「ごぼうの党」奥野代表のメイウェザ花束ポイ捨て問題で土下座謝罪をしたのか?
メイウェザーへの花束ポイ捨て問題でRIZINの榊原CEOが土下座で謝罪
メイウェザーへの花束ポイ捨て問題でRIZINの榊原CEOが土下座で謝罪

なぜRIZIN榊原CEOは「ごぼうの党」奥野代表のメイウェザ花束ポイ捨て問題で土下座謝罪をしたのか?

 榊原氏は、試合直後にTMTの社長並びにメイウェザー本人に謝罪したが、再度、離日前のメイウェザーのホテルを訪ねて、謝意を伝えると同時に謝罪した。

 ESPNや米ヤフーなど海外メディアからもメイウェザーへ公式声明を求める問い合わせが殺到していたという。

「凄く迷っていた。非礼を断罪すべきか、日本人に受けいれられていないのか、オレをバカにして差別しているのか、などの色んな思いがあって傷ついていた」(榊原氏)。それでもメイウェザーは、榊原氏に「また(日本に)戻ってくる。心配するな」と答えた。

「これで何かアクションを起こせば(奥野氏の)思うツボじゃないか」と、冷静に今回の騒動を受け止め、前向きな姿勢で応対した。メイウエザーは28日にインスタに「態度や議論ではなく平和と静けさが必要」と投稿している。

 榊原氏は、再度、ラスベガスを訪れ、メイウェザーに謝罪したいという。

 奥野氏は、29日に親交のある人気ユーチューバー、ヒカルの動画チャンネル内で謝罪。この際、言い訳やなぜ非礼な行為に至ったかの理由を一切、明かさなかったが、この日は「ごぼうの党」のユーチューブ公式チャンネルで約48分間にわたる釈明動画をアップした。

 その中で、4年前の那須川天心戦でのメイウェザーの問題行動や、世紀の一戦として対戦したマニー・パッキャオ(フィリピン)に対する発言など、メイウェザーの過去の態度や、人間性までを批判し、ネット情報による犯罪歴まで紹介し、それらが、花束ポイ捨てのパフォーマンスを行うきっかけになったことを明かした。

 また”炎上商法説”は断固否定したが、動画の最後に今回の釈明とはまったく無関係の現政権が打ち出している立法、政策の批判を展開。「ごぼうの党」の認知度を高めるためのパフォーマンスであったことも示唆した。そうであれば花束ポイ捨ては、立派な政治活動。榊原氏は「スポーツ舞台に、政治、イデオロギーもちこむものではない」と嫌悪感を示していたが、言い訳無用、完全アウトだ。

 しかも、RIZINに対しての謝罪やアプローチは一切ないという。

「不本意ながら」前日の謝罪動画を見たという榊原氏は、謝罪でありながらも私服姿で出演するなどの姿勢を糾弾した上で「本当に謝ろうと思えば、僕は土下座をするし、その人の家の前でずっと待っている。そんな簡単に受け入れられるものでもないし、誤ってすむものではない」と不快感をあらわにした。

 さらに榊原氏は「(もし会場に入ったら)袋叩きに合うと思う」と、奥野氏の会場への出禁と、今後オークションによる花束贈呈件付与などのイベントを中止する考えを明かした。花束贈呈者には誓約書を提出させるなどの防止措置を取るという。加えて、業務妨害、名誉棄損などによる損害賠償を奥野氏に求める法的措置を検討していることも示唆した。

 メイウェザーの対戦相手である朝倉が「ごぼうの党」の顧問「スポーツアドバイザー」として名を連ねていることを問題視する声もあるが、榊原氏は、その件について朝倉と「一切話をしていない」とした上で、「未来と、どういう関係にあるかは今も理解していない」と語った。

 神聖なるリング内で起きた試合以外の問題が、肝心のファイトよりも話題を独占する状況になってしまっては、本末転倒。まして格闘イベントが奥野氏の政治活動に利用されることとなれば大問題である。格闘ファンも、榊原氏の土下座で、花束ポイ投げ問題に”終止符”が打たれることを願っている。

(文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)

関連記事一覧