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ドジャースへ緊急トレードされたスクバルは今春のWBCにも出場した(写真・AP/アフロ)
ドジャースへ緊急トレードされたスクバルは今春のWBCにも出場した(写真・AP/アフロ)

「ド軍がスター選手を次々と集める姿にはうんざり」の批判があってもサイヤング賞スクバルの緊急トレードに踏み切った2つの理由とは…大谷翔平の不安とライバル球団の戦力強化阻止

 ドジャースが期限2日前の緊急トレードでタイガースの2年連続サイヤング賞投手であるタリク・スクバル(29)をリバー・ライアン投手(27)、ブレイディ・スミス投手(21)、ザイアー・ホープ外野手(21)と、残りの年俸940万ドル(約14億9000万円)を補填する条件で獲得した。「ドジャースがスター選手を次々と集める姿にはうんざり」との批判の声が聞かれる中で、ドジャースがワールドシリーズ3連覇に向けて大型トレードに踏み切った理由とは?

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 ドジャースが衝撃のデッドライントレードをやってのけた。
 2年連続でサイヤング賞を受賞しているメジャー屈指の左腕スクバルとの3対1トレードを成立させたのだ。
 スクバルはトレードの最大の目玉だった。今季は5月6日に肘の関節内の遊離体を除去する手術を受けたものの、早期復帰を果たして9試合で防御率2.87。米「ジ・アスレチック」によると「サイ・ヤング賞受賞時そのままの投球を見せている」という。
 ただ今オフにフリーエージェントとなり、USAトゥデイによると、その条件は山本由伸が結んだ総額3億2500万ドル(約513億5000万円)を上回る可能性が高く、資金力がドジャースほど豊富なわけではないタイガースが引き留める可能性は極めて低かった。
 加えてタイガースの置かれたチーム状況が背中を押した。一時は巻き返しを見せ、6月29日から7月24日までの20試合で15勝5敗を記録。ア・リーグ中地区の首位との差を5ゲームまで縮め、トレード期限まで残り8試合の時点でワイルドカード圏内まで2.5ゲーム差に迫っていた。しかし、その後、ロイヤルズ、オリオールズと続けて負け越して後退。タイガースのフロントは、ポストシーズンをあきらめ、来季以降に向けての戦力補強に舵を切った。
 もちろんスクバルは争奪戦になっていたが、一方で「4か月のレンタル」で終わるリスクのある投手でもあった。
 米「ジ・アスレチック」によると、ドジャースが提示した3人のうち外野手のホープは、「球界全体でもトップ30前後に位置づけられる有望株」であり、それ自体の価値は高いが、ドジャース組織内では外野手として4番手程度の評価。ライアンは、「エース級へ成長する可能性がある」が、27歳で2024年に肘を故障し、昨季は一度も登板できず、今季もマイナー8試合で防御率4.46の成績に留まっている。また21歳のスミスは、2023年のドラフト右腕だが、プロ入り後30試合の先発で、0勝10敗、防御率4.72。同メディアは「最高評価の選手を引き出せなかった」としたが、他球団のオファーはドジャースの3人を上回ることができなかった。
 だが、この大型トレードには、他球団ファンの反感を買った。
 先発陣は、ブレイク・スネル、タイラー・グラスノーが負傷リスト入りしているが、もう復帰間近で、山本由伸、大谷翔平、佐々木朗希、ジャスティン・ロブスキー、エメット・シーハンとメンバーが揃っている。
 USAトゥデイによると、ドジャースは交渉中、「スクバルがいなくても十分戦えるし、必要ではない」と平静を装っていたという。
 なのにまた資金力と豊富な若手の選手層にモノを言わせて、シーズン中では史上6人目というサイヤング賞投手を獲得した。
 ESPNは、ドジャース以外のMLBファンの評価を最低の「F」とし、「私はドジャースを責めるつもりはない。もし私が草食動物なら自分の脇腹に食らいついているライオンを責めたりはしないだろう。ライオンとはそういうものだからだ。だが、好きになれるはずもないし、とてつもなく痛い思いをする。もうドジャースがスター選手を次々と集める姿にはうんざりしてくる」と批判した。
 また「ジ・アスレチック」も「ドジャースへの反発がまた始まる。スモールマーケット球団の敗北主義がまた広がる。メジャーリーグの経済システムに対する多くのファンや球界関係者の不満はさらに高まることになるだろう」との懸念を示した。オフには、FAの大物のカイル・タッカーを獲得していた。
 他球団ファンからの批判が殺到することは想像できたのに、なぜドジャースはスクバル獲得に踏み切ったのか。

 

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