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箱根駅伝予選会で力走する立大の林虎大朗(中央)。チームは本戦復帰を果たした(写真・日刊スポーツ/アフロ)
箱根駅伝予選会で力走する立大の林虎大朗(中央)。チームは本戦復帰を果たした(写真・日刊スポーツ/アフロ)

箱根駅伝予選会に新しい時代の流れ…神奈川大と中央学大が予選落ち波乱の中で立大が〝サプライズ復帰〟を果たした理由とは?

 

本戦出場の10枠を巡り天国と地獄をわける箱根駅伝予選会が15日、東京都立川市内で43校が参加して行われ、神奈川大と中央学大が〝時代の波〟に飲み込まれる波乱があった。
 両校は箱根駅伝の常連で、6月の全日本大学駅伝関東学連推薦校選考会を突破しているチーム。神奈川大はトップ通過で、中央学大は6位通過だった。今回の箱根予選会も通過は濃厚だと見られていた。

 しかし、悪夢が待ち構えていた。
 神奈川大は箱根駅伝に12年連続出場中。今回は箱根1区11位の巻田理空、10000m28分台の高橋銀河(ともに3年)がエントリーの段階で外れると、エース格の山崎諒介(4年)も欠場した。
「コロナもあったりして、8月からずっとうまくいかなかったのよ。歯車がかみ合わなくて。不安があったんですけど、それが的中した感じです」(大後栄治監督)
 箱根予選会の戦いを熟知していた神奈川大は、得意とする「集団走」を駆使して、これまで何度も危機を脱出してきた。だが、今回は「5㎞でバラバラだった。今日は完全に崩れた」と大後監督はうなだれた。
「欲をかかないように、キッチリ5~8番のなかで通過したいと思っていました。上の3~4人は5㎞を14分台で入って、あとのメンバーは15分ちょうどでいいかなと。ただ、入りがちょっと遅く、リズムに乗れなかった。主力メンバーが欠ければ、うちは選手層が厚くないので難しかったですよ」(大後監督)
 中央学大もエントリーの段階で主力3人(武川流以名、吉本光希、伊藤秀虎)が外れていた。しかし、昨年も同じような状況で予選会を突破していただけに、川崎勇二監督は「落ちると思ってなかった」と放心状態だった。

 日本人トップを狙った吉田礼志が後半失速。68位に沈むと、2つにわけた集団走もうまく機能しなかった。
「レースの入りが全体的に遅かったので、私も焦りがあって、5㎞~10㎞を上げさせたんです。それが終盤の失速につながってしまいました。こんなに蒸し暑くなると思わなかったんですけど、ここまで悪い結果になるとは予想外でした」(川崎監督)
 中央学大はレース後、選手2人が救急搬送されるなど、暑さ対策が十分ではなかったようだ。なお選手たちがゴール直前の10時半の気温は21.0度、湿度は74%だった。
 両校とも15㎞通過順位では〝通過圏内〟に入っていたが、終盤に弾きだされた。神奈川大が11位、中央学大が12位。10位に滑り込んだ国士館大とのタイム差は神奈川大が34秒、中央学大が2分30秒だった。

 

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