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箱根駅伝予選会で力走する立大の林虎大朗(中央)。チームは本戦復帰を果たした(写真・日刊スポーツ/アフロ)
箱根駅伝予選会で力走する立大の林虎大朗(中央)。チームは本戦復帰を果たした(写真・日刊スポーツ/アフロ)

箱根駅伝予選会に新しい時代の流れ…神奈川大と中央学大が予選落ち波乱の中で立大が〝サプライズ復帰〟を果たした理由とは?

 神奈川大と中央学大は箱根駅伝予選会で集団走をいちはやく取り入れたチームで、今から30年ほど前になる。予選会を通過できない年もあったが、両校は激動の箱根駅伝でしぶとく生き残ってきた。
 しかし、時代は移り変わっている。「新たな大学がどんどんどん強化していますし、予選会の戦い方も変わってきているなと感じました」と川崎監督。近年顕著になっているのが留学生ランナーの増加だ。

 昨季は伝統校といえる大東大と専大、今季は前回予選会14位の上武大、同15位の城西大、2018~2020年に僅差で落選した麗澤大などがケニア人留学生を初採用。5年前の予選会は9人だった留学生の出走が前回は12人、今回は15人まで増加した。
 ケニア人パワーは大きく、前回は駿河台大が予選会を初めて突破。専大も2年連続出場を死守している。今回は大東大が4年ぶりの復帰をトップ通過で飾ると、城西大も3位で突破した。さらに麗澤大も前年の28位から14位まで急上昇している。
 今回、ケニア人留学生が個人順位で1~7位を占めた。そのレベルの留学生が神奈川大と中央学大にいれば、今回の予選会は悠々と通過していたことになる。
 箱根予選会の突破にはケニア人留学生が欠かせない状況になりつつあるだけに、今回55年ぶりの本戦出場を決めた立大は〝ミラクル通過〟だったともいえるかもしれない。

 立大は1934年から1968年にかけて箱根駅伝に27回出場したかつての常連校だ。2018年に創立150周年を迎える2024年に箱根出場を目指す駅伝部強化プロジェクトが立ち上がり、中大で活躍して、ベルリン世界選手権5000m代表経験もある上野裕一郎監督が就任した。
 本格強化1年目はスカウティングに力を注ぎ、翌2020年に好選手が入学した。前回は前年28位から16位に躍進。エントリー上位10人の10000m平均タイム15位のチームは5㎞通過時でトップに立つインパクトを残している。そして今年も前半から攻めのレースを展開した。
「最初から前の方に出るのが作戦でした。箱根駅伝はキロ3分が最低ライン。そこを意識するためにも『15㎞45分』という設定をして挑みました」

 

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