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阪神の村上頌樹が中日打線を2安打無四球完封してプロ初勝利を飾った(資料写真・黒田史夫)
阪神の村上頌樹が中日打線を2安打無四球完封してプロ初勝利を飾った(資料写真・黒田史夫)

なぜ阪神の村上頌樹は145キロで打たれないのか…G戦“7回完全”に続き中日戦を2安打10奪三振無四球完封で悲願のプロ初勝利

 村上は入団1年目は、ファームのエースとして、防御率2.23で10勝をマークして最多勝、最優秀防御率、最高勝率のウェスタン・リーグ3冠に輝き、チームのファーム日本一に貢献した。その年は5月30日の交流戦の西武戦で一度だけプロ初先発のチャンスをもらったが、3回持たずに5失点KOし、1軍の壁に阻まれた。2年目の昨年も、3.09で最優秀防御率と最高勝率のタイトルを取り、ウェスタン・リーグの優勝を支え、ファームでは重宝されたが、1軍からはお呼びがかからなかった。上でやるにはコントロールとストレートのスピードが、もう一段階足りないと判断されていたのである。
 今季も、当初は、伊藤将の抜けた穴を埋める候補として、秋山と村上の2人の名前が挙がったが、最終的に岡田監督は、開幕第2戦の横浜DeNAの先発に秋山を指名して、第2先発として村上に準備させた。その試合で秋山が“炎上”、後を受けて1イニングだけ登板した村上の登板内容が目についたため、岡田監督は12日の巨人戦で村上を先発抜擢して、7回完全試合の圧巻投球を披露したのである。
 「もう村上に聞いたってくれ、オレはええわ。すごいなあ」
 報道によれば満面の笑顔で岡田監督は短く会見を打ち切ったという。
 エースの青柳が不調で2試合連続でKO、期待の西純矢は2軍落ちとなり、ストッパーの湯浅も戦線を離脱した。その危機的な状況に出てきた救世主。 
 岡田監督が村上を称えたのも当然だろう。
 村上は、元々は阪神ファン。藤川球児に憧れて投手を志したという。ローテー通りでいけば、村上の次回登板は29日のヤクルト戦だ。”村上対決”に注目が集まりそうである。

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