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大谷翔平があと約2mで先発投手によるサイクル安打達成の歴史的大記録を逃す。「行ったとは思わなかった」と言うが、その場で動かず打球の行方を追った( 写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)
大谷翔平があと約2mで先発投手によるサイクル安打達成の歴史的大記録を逃す。「行ったとは思わなかった」と言うが、その場で動かず打球の行方を追った( 写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

「わずか2mで歴史的快挙逃す」米メディアも大谷翔平が逃した先発投手のサイクル安打達成を悔やむ…エ軍捕手は「打球音は完璧ではなかったが入るかもしれないと思った」

 また大谷が、この試合前の段階で、打者として打率.278、出塁率.343、長打率.526、投手として28イニングでわずか2失点で、対戦打者の打率が.092だったことを伝えた上で、この日の「投手・大谷」の投球内容についても、こう報じた。
「最初の打者9人を打ち取り、三振を5つ奪った。しかし、4回に大谷は36球を費やし、5点のリードを吐き出した。野球界最高の投手の1人として進歩を遂げてきた二刀流スターにとって珍しい出来事だった。これには球場全体、チームメイトも衝撃を受けた」
 大谷は、4回にサイン伝達機器「ピッチコム」の音声が聞こえなくなるトラブルにも見舞われ、2本塁打を浴びるなど、5失点していた。
 MLB公式サイトは、大谷のカットボールを捉えて右中間に7号3ランを放ったブレント・ロッカーの「大谷に対して、いいプランを持っていると感じていて、それをやり通そうとした。彼の球は凄い。彼には、それだけの数字を残す理由がある。とても優れた選手だが、それに対して良いアプローチ方法があった。自分が対応できる球(カットボール)がきた。良いスイングでしっかりと捉えればいい結果が起きるだろう」という声を紹介している。

 FOXスポーツは「大谷がバットで歴史を作りかけることでマウンドでの苦闘に打ち勝つ」との見出しを取り、「大谷のホームでの連続無失点記録は35イニングで途絶えたが、彼は、その偉業をさらに素晴らしいものに置き換えるところだった。8-7で勝利した試合でサイクル安打に挑戦した。キャリア2度目のサイクル安打を決める本塁打まで、あと5フィート(約1.5メートル)ちょっと足りず、その日の試合を終えた」と報じた。
 同メディアは、届かなかった飛距離を7フィート(約2.13メートル)ではなく5フィート(約1.5メートル)と判断した。
 記事は「大谷は2019年6月13日にトロピカーナフィールドでサイクル安打を達成したが、ホームや登板日に達成したことはなかった。事実、メジャーリーグの試合で先発投手がサイクル安打を記録したことはない。大谷がやって来るまでは、誰一人としてその記録に近づいたことはなかった」と逃した大記録を紹介。
「偉業完結に本塁打を必要としていた大谷はラブレディが投じたプレート上に入る初球のスライダーをスイングした。その瞬間は、本塁打に十分な当たりを打ったように見えたが、コンタクトが少しばかりずれていた。俊足の中堅手ルイーズがセンターフェンスを背に捕球し、大谷はダグアウトに戻るときに歯ぎしりを見せた。彼は『本塁打にならないとすぐに分かった』と明かしたが、ファンやチームメートは(本塁打にならないことについて)『そこまで定かではなかった』と思っていた」と続けた。
 また5失点した投球内容については、「前例のない偉業に近づいた一方で登板内容は特に良い1日ではなかった」と厳しく論じた。大谷が5失点以上を喫したのは2022年7月22日の敵地でのブレーブス戦以来だという。
 珍しい失点も、歴史的記録に迫った興奮と、それをあと数フィートで逃した悔しさが帳消しにしてしまったようだ。

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