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西武が山川に関する文春の報道で揺れている。登録抹消の“暫定措置”
西武が山川に関する文春の報道で揺れている。登録抹消の“暫定措置”

西武が性的暴行疑惑報道の山川穂高を登録抹消する“暫定措置”…捜査の推移を見守る苦悩も理解できるが説明責任を果たさずにショックを受けたファンを納得させられるのか?

 今季から横浜DeNAに入団した元サイヤング賞投手のトレバー・バウアーは、ドジャースに所属していた3年前に女性から性的暴行被害を訴えられ、ロスのパサデナ市警が捜査に入ったことが明るみになるとバウアーは、合意による行為だったと完全否定したものの、コミッショナーと選手会が、DV禁止規定違反を理由に制限リストに入れて休職を命じた。その後、当局の捜査とは別にコミッショナーが独自に「広範囲の調査」を行い、2022年4月に2シーズンに相当する324試合の出場停止処分を科した(後に194試合に軽減)。その間、バウアーは“無実”を訴え続けて、実際、事件は証拠不十分として不起訴となっている。
 DV事件に関しての厳しい規則を明文化しているメジャーとそこまで踏み込んだルールを整備していないNPBでは、そもそもの環境が違うが、野球協約には、「球団とコミッショナーは、不品行、野球規則及びセ、パ連盟のアグリーメントに違反した選手に適当な金額の罰金、適当な期間の出場停止、もしくはその双方を科すことができる」との一文がある。
 現段階では両者の主張が食い違っていて真相は不明だが、不倫行為と怪我を負わせた事実が「不品行」に相当するのかどうか。いずれにしろコミッショナーも、侍ジャパンに入り夢を売るべきトップスターが起こした問題に対して、球団任せにせず、なんらかの対応、調査を進めるべきだろう。
 山川は、ここまで17試合に出場して打率.254、5点の成績で開幕から62打席を消化して、まだ本塁打は出ていなかった。それでもチームは調子を取り戻しつつあった山川の復活に期待を寄せているところだった。
 打線の主軸の1人欠くチームは、12日、延長戦にもつれこんで楽天と引き分けた。現在15勝18敗1分けの4位。山川不在の戦いは、今後、チームにとって大きなハンディキャップになりそうだが、西武は、今回の山川問題にショックを受けたファンが納得する“決着”をつけねばならないだろう。
(文責・RONSPO編集部)

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