「サトテルのメジャー挑戦に備えた未来構想か?」GT戦で衝撃プロ1号の阪神・立石正広の三塁起用の裏に見える思惑とは?
阪神が24日、東京ドームでの巨人戦に6-3で勝利しスイープに成功した。藤川球児監督(45)はスーパールーキーの立石正広(22)を本職の三塁で起用して佐藤輝明(27)をライトへ移した。立石は5回にプロ初本塁打となる2ランを放ち、5試合連続安打、3試合連続のマルチ安打をマークした。
元巨人の長野久義氏に重なるスタイル
巨人の投手陣はもう立石がルーキーに見えないのではないか。
5回だった。
梅野に一発を浴び、動揺している竹丸は、二死から投手の才木にセンター前ヒットを許して立石を迎えた。カウント1-1から3球目、アウトハイに投じた147キロのストレートを立石はなんと逆らわずにライトスタンドの中段にまで運んだのだ。5試合、20打席目の衝撃のプロ1号。一塁ベースを回るときに立石はガッツポーズをした。
この日、竹丸―大城のバッテリーは1回の第1打席は徹底して内角を攻めてライトフライに打ち取り、3回一死二塁では、足元の変化球でバッターボックス内で転倒までさせ、セカンドゴロに仕留めた。だが、この5回にはまた外角一辺倒の攻めで、そこに踏み込まれた。
現役時代にタイトル獲得経験のある評論家の一人はこう解説した。
「右方向に打球が飛ぶのは、右手の押し込み、使い方が上手いからだ。上体でタイミングを合わせるタイプなので、手打ちになりがちのはずだが、左足をしっかりと踏み込み、好球をファウルにせず一発で仕留める技術がある。巨人、広島でプレーした長野に似ている。一方の巨人のバッテリーは内角を攻めなければならないのに攻めきれない。ベースから離れて立っているので、どうしても誘われるように外中心の配球になってしまっている」
立石は7回にも田和の外角ストレートをセンタ―前へ弾き返してチャンスメイク。佐藤のライト前ヒットで本塁へヘッドスライディングを試みて生還した。9回には堀田の外角へのスプリットに手を出して三振に倒れたが、5試合連続ヒット、3試合連続のマルチヒットで打率は.409である。
立石を昨季限りで引退した長野久義氏の全盛期に重ねる声は少なくない。ベースから離れて立ち、踏み込んでいくスタイルに、逆方向に長打の打てる傾向も似ているからだ。長野氏は2010年のルーキーイヤーに128試合に出場し、打率.288、19本塁打、52打点、12盗塁、OPS.821の数字を残して新人王に輝いた。42試合目でデビューとなった立石は、その試合数を消化できないため、本塁打と打点は比較の数字にはならないかもしれないが、打率.288はひとつの目安になるのではないだろうか。
藤川監督はテレビの代表インタビューで立石のプロ1号について聞かれ「ここからさらに成長を見守っていくというか、やっていかなければなりません。私はこのスタイルですけど、(評価は)ファンの方にお任せします」と独特の表現で返し、一喜一憂していなかった。それだけ立石のポテンシャルを信じている証だろう。

